masami71の日記

熊本市在住の72歳の年金暮らしです

日本遺産」に人吉球磨地方

日本各地の文化や伝統を国内外に発信していこうと、文化庁が新たに設けた「日本遺産」に、熊本県内では人吉・球磨地域の「相良700年が生んだ保守と進取の文化」が認定されました。
「日本遺産」は有形・無形の文化財を、地域的なつながりや時代的な特徴ごとにまとめ、その魅力を国内外に発信していこうと文化庁が今年度、新たに設けました。
その土地の歴史や伝承、習慣などを踏まえ、有形無形の文化財を一群のものとして捉えて、1つの文化・伝統として認定します。
全国で18件が認定され、県内では、人吉・球磨地域の10市町村が申請した『相良700年が生んだ保守と進取の文化』が認定されました。
これは、人吉・球磨地域に伝わる41の文化財について、700年にわたりこの地を治めた豪族、相良氏との関連でとらえたものです。
人吉市教育委員会によりますと、相良氏は、鎌倉幕府によって地頭として派遣されましたが、それ以前から信仰されていた神社仏閣を大切にする姿勢を示すことで、地域住民の反感を和らげた歴史があります。
その代表的な文化財として、鎌倉時代前期の木造建築で国の重要文化財になっている湯前町の「城泉寺阿弥陀堂」があげられています。
また相良氏の長い統治の理由として、庶民の娯楽文化に理解を示した点もあげられ、カルタの一種、「ウンスンカルタ」など江戸幕府が賭博として禁じたものでも、大目に見たということです。
この結果、全国的にも珍しい遊びがこの地域に受け継がれているということです。
認定を受けたものには、文化庁がガイドの育成や外国語パンフレットの作成費などを補助する予定です。
人吉・球磨の市町村では、一群の文化財を観光振興にも役立てていくことにしています。