masami71の日記

熊本市在住の72歳の年金暮らしです

誤った資料が作られたいきさつ

誤った資料が作られたいきさつ
調査報告書によりますと「万引きの非行歴があった」という情報が記載された誤った資料は、3年生の進路について話し合う会議のために作られました。
会議では、これまでは3年生のときの触法行為を確認すればよく、教諭の記憶を基に話をしていましたが、今年度は1年生の時の触法行為も議論の材料になりました。
このため、会議のメンバーの教諭が「記憶に頼ると間違いにつながる」と考え、学校のサーバーに保存してあった平成25年度と26年度の触法行為があった生徒の名前が記された資料を印刷し、学年主任に手渡したということです。
印刷した教諭は「生徒指導の会議に使われた資料だから、正確な記録が記載されているはずだ」と信じていましたが、実際には自殺した男子生徒が万引きを行ったとする事実と異なる内容が記されていました。
これについて、報告書は「推薦・専願の基準を変更した時点で何を根拠とするか、学校として検討すべきでしたが、その意識はありませんでした」と指摘しています。
自殺した男子生徒の担任の教諭は男子生徒が優秀な生徒だったため、資料の内容を知って大変驚き、「1年生のときに何があったのだろう」と思ったということです。
そのうえで担任の教諭は、「推薦が受けられなければ、合格するためにより高い点を取ることが必要になることから、早く伝えて点数を上げるしかないという意識を男子生徒に持たせたかったという気持ちがあった」としています。

生徒指導担当教諭が多忙で指導できず
調査報告書によりますと、自殺した男子生徒が万引きをしたとする誤った記録が作られたときには、同じ学年で生徒の問題行動が頻発し、生徒指導担当の教師が対応に追われて、学校全体の状況の把握や、ほかの教職員の指導ができて
いなかったということです。
加えて生徒指導について話し合う会議に校長など管理職が出席せず、主な内容の報告を受けるだけだったということです。
その理由について、校長は「前の校長の時も管理職は会議に出席しなかったが、生徒の問題行動は大きく減り、同じようにしても問題ないと考えた」と説明しています。
この結果、生徒指導を担当する部が機能していないにもかかわらず、校長は「機能している」と思い込み、教職員への適切な指導も行わなかったということです。
これについて、報告書では「校長が指導方針を明らかにし、委員会を機能させるべきだったが、何もしなかったのは校長の責任だ」と記しています。
生徒と教職員の信頼関係作りができておらず、教育相談体制が十分機能していなかった」としています。