2019/1/21 20:30 c株式会社熊本日日新聞社
収穫された甘夏を選果する田の浦柑橘組合のパート職員ら=芦北町
熊本県水俣・芦北地域特産の甘夏ミカンの収穫が、発祥地の芦北町田浦地区などで本格化している。
2月まで続き、関東などに出荷される。
甘夏は1950年、旧田浦町の生産者が生産を始めたとされる。
温暖な気候も手伝って増産し、全国ブランドに育ったが、オレンジ輸入自由化や不知火への転作などで生産量は減少傾向にある。
田浦地区の田の浦柑橘[かんきつ]組合(約120戸)選果場には、つやのある黄色い果実が運び込まれ、パート職員らが傷の有無などをチェック。サイズや等級ごとに分けて箱詰めした。
今季の出荷量は、前年より多い約3100~3200トンを見込む。
「着果する春の気温が高かった影響などで果実は増え、傷が少なく糖度も上がった」と山下勇斎販売部長(45)。
一部は冷涼な長野県で数カ月貯蔵した後に出荷する。(福山聡一郎)