masami71の日記

熊本市在住の72歳の年金暮らしです

なめとこ山の熊、 やまなし 作:宮沢 賢治

昨日から体調不良です。
気圧が1000hPa以下になると、頭痛と吐き気で辛いですね。
今朝はラジオ文芸館で、宮沢賢治をアンコールで取り上げられました。
私は宮沢賢治の文集は苦手です。

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なめとこ山の熊、やまなし 」作:宮沢 賢治

「なめとこ山の熊」
猟師の淵沢小十郎は、熊を撃ち、その肝や皮を売って生計を立てていた。
家族を養うために仕方なくとはいえ、小十郎の胸は熊たちへの同情でいっぱいだった。
「やまなし」
小さな谷川の底で、蟹の子供らがおしゃべりをしている。
急にかわせみが飛び込んできて、魚をさらっていく。またある日、
ふしぎなものが水の中に飛び込んできた。それは、いい匂いのするやまなしだった。
宮沢賢治の世界を情感豊かに紹介する。
語り:丹沢 研二
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「なめとこ山の熊」

熊とり名人の猟師・淵沢小十郎と熊を描いた童話。
ラジオ文芸館より、絵本の童話みたいです。
小十郎は熊を殺すことに葛藤を感じつつ、貧困や家族の事情でやめられない。
熊も小十郎の気持ちを察し、いつしか両者に信頼関係さえ芽生える。
命の重みを改めて考えさせられる一冊だ。
小十郎がそんな思いまでして取ってきた熊の皮を安値で買いたたいて
搾取する商人も印象的。
私たちも普段は手を汚さず生きているが、命あるもの全ては他の命の犠牲
なしには生きられないという現実を忘れがちなことに気付かされます。
小十郎は銃を撃ち損じて熊に殺されてしまいますが、熊たちは小十郎の遺体を丁重に弔うラストシーンに思わずうなってしまう。
愛憎を超えた先にある清らかな心に触れることができるのが救いでもある。
あべ弘士さんの挿絵も魅力的で、月明かりの下で親子の熊の会話などの
情景描写が素晴らしいです。


やまなし

青空文庫に載ってますので、超短編ですのでお読み頂くといいですよ。
短編ですけど、クラムボンなどわかりにくい言葉があります。
谷川の情景を「二枚の青い幻燈」と称し、谷川の底の蟹の兄弟が見る生き物たちの世界を描いたもので、晩春の5月の日中と初冬の12月の月夜の2部で構成されている。
5月にはカワセミによる魚の殺生が行われ、12月には蟹の兄弟も成長し、ヤマナシの実りが訪れる。
小学校6年の国語教科書に採用され、広く親しまれており、その美しい透明感にファンが多い。
ヤマナシ(イワテヤマナシもしくはコリンゴ)はバラ科ナシ属の落葉高木であり、天沢退二郎は、実際には地味なやまなしの実が豊穣に描かれていると評価している。
なお、本来ヤマナシは春の5月頃開花し、秋の10月頃に成熟するものであり、また後半を「11月」とする草稿も存在するため、新聞紙面の「12月」は誤植であるとも考えられている。


 二ひきのかにの子供らが、青白い水の底で話していました。
クラムボンは 笑ったよ。」
クラムボンは かぷかぷ笑ったよ。」
クラムボンは はねて笑ったよ。」
クラムボンは かぷかぷ笑ったよ。」
上の方や横の方は、青く暗く鋼のように見えます。そのなめらかな天井を、つぶつぶ暗いあわが流れていきます。
クラムボンは 笑っていたよ。」
クラムボンは かぷかぷ笑ったよ。」
「それなら、なぜクラムボンは 笑ったの。」
「知らない。」
つぶつぶあわが流れていきます。かにの子供らも、ぽつぽつぽつと、続けて五、六つぶあわをはきました。
それは、ゆれながら水銀のように光って、ななめに上の方へ上っていきました。
つうと銀の色の腹をひるがえして、一ぴきの魚が頭の上を過ぎていきました。
クラムボンは 死んだよ。」
クラムボンは 殺されたよ。」
クラムボンは 死んでしまったよ・・・・・・。」
「殺されたよ。」
「それなら、なぜ殺された。」
兄さんのかには、その右側の四本の足の中の二本を、弟の平べったい頭にのせながら言いました。


クラムボンの正体
1、アメンボ説(昭和14〜43年)
2、小生物説(昭和46年)
3、蟹の吐く泡説(昭和?年〜現在
4、光説(昭和?年〜現在)
5、crabからの連想説(昭和54年〜現在)
蟹の英語、crab とクラムボンが似ていることから
6、蟹の母親説(昭和?年)
7、蟹語説(昭和60年〜現在)