masami71の日記

熊本市在住の72歳の年金暮らしです

被災した赤酒出荷、本格化 熊本市

熊本市南区川尻の酒造会社瑞鷹[ずいよう]で、正月向けの「屠蘇[とそ]用赤酒」の出荷が本格化している。
同社は熊本地震で大きな被害を受けたが、生産再開を最優先させて復旧に取り組んでおり、例年並みの約25万本(720ミリリットル換算)を出荷できそうという。


同社は、損壊した醸造蔵から別の倉庫に設備を移動させるなどして、6月末から「東肥赤酒」の生産を再開。
従来とは環境が異なるため、温度管理などに気を配りながらの生産を続けている。
赤酒は、コメを原料に木灰を加える製法が特徴。豊かな香りと甘みで広く親しまれている。
出荷は例年、12月がピークだが、今年は被災して保管場所が限られるため、10月初めに出荷を開始。小売店にも並び始めている。
16日も瓶詰め作業があり、従業員が植物の粉末を調合した「屠蘇散」の袋を1本ずつ瓶に掛けた。
赤酒屠蘇散を浸すことで独特の風味になる。
袋には、復興への思いを込め、全国からの応援に対する感謝をつづったメッセージも添えた。
希望小売価格は1本(720ミリリットル)734円。

お屠蘇とは、日本酒(または日本酒と本みりんのブレンド)に5〜10種の薬草を調合した「屠蘇延命散(屠蘇散)」を浸して飲むものを指しますが、熊本の多くの家庭ではそのお酒に「赤酒」を使用します。
赤酒」は熊本伝統のお酒です。江戸時代、肥後細川藩で「御国酒」として保護・推奨され、それ以来、庶民の酒として親しまれ、近年では料理酒としても注目されています。
もろみの発酵終了後に “木灰”を加えて保存性を保つ製法から「灰持酒(あくもちざけ)」とも呼ばれ、その特徴に芳醇なコクと甘みがあります。