masami71の日記

熊本市在住の72歳の年金暮らしです

熊本地震、そのとき熊本中央病院は

熊本市熊本中央病院診療部長 有薗 健二
当院では4/14の前震では被害は特になく、本震では建物の一部損壊、敷地内の地盤低下、及びライフラインに被害が出ました。
その中ですぐに対策本部を設置しトリアージを開始しました。
研修医も、トリアージ、及び軽症・中等症・重症各エリアでの患者対応に動きました。


前震時は約50人の受け入れでしたが、本震時には約200人に増加。
さらに、熊本市民病院からの患者受け入れも行いました。
スタッフも被災している状態での救急体制。
近隣住民の避難者への対応にも追われ、難しい状態が続きました。
発災翌日以降は避難所への支援活動も開始しました。
ICT(感染対策チーム)のメンバーとして参加。
これには当院の研修医も加わりました。
さらに、糖尿病支援チームの一員としても避難所を回りました。
今回の災害対応を経て、マニュアルの整備や訓練などの救急体制の見直しが必要だと実感しました。
また、被災したスタッフが被災した人をケアする状況が続いたことから、スタッフへのサポートをどうするかも大きな課題です。
研修医にとっては、災害対応の最前線で、限られた資源の中でどう動き、どう判断するかを試される、大変貴重な経験になったと思います。

熊本地震熊本中央病院の状況
2016/4/15
編集委員の野田誠一郎さん(熊本中央病院勤務)から、同病院の被災状況についての連絡をいただきましたので、急ぎ掲載します。
ひと段落つきましたのでメールしております。
ニュースでご覧になられていると思いますが、現在も余震が続いております。
我が家は震度5でしたが、病院は震源地から近いため震度6でした。
地震発生直後の被害状況です。
地震発生後に出勤しましたが、病院は自家発電に切り替わっていました。
本などが棚から落ちていて足の踏み場がない状況で、一般撮影が使えなかったのでポータブルで代用
CTはテストスキャンの後に正常作動、MRIは2台とも使用不能、RIとアンギオと治療は動作確認を行っておりました。
サーバは動作不能でサーバ室のキャビネットが倒れていました。
現在の状況は電力は復旧しております。一般撮影、CT、RIは通常業務。
アンギオ、治療(RT)は本日は安全のために業務見合わせ。サーバは復旧しました。
MRIは3Tが復旧しましたが、1.5Tのマグネット自体が動いているため復旧めどがたっておりません。