masami71の日記

熊本市在住の72歳の年金暮らしです

雛人形の名前、それぞれの役割と持ち物

 

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親王
内裏雛(だいりびな)の別名で、男女一対で親王と呼んでいます。
雛人形親王天皇と皇后をモデルにしているといわれています。

殿が持つ笏(しゃく)の裏側には、儀式の進行や出席者の名前が貼られていて、姫が持つ扇の裏側には、儀式のお作法などが貼られていたそうです。
また、扇は、女性が顔を隠すためにも持っていたそうです。
宮中では、女性が人前で顔を見せることは良くないこととされていたからです。

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三人官女
姫のお付きの女官です。
ただのお世話係とは違って、生活管理から雑務まで行い非常に仕事の出来る女性であり、優秀な女性のみがなれたそうです。
お雛様は、宮中の結婚式の様子を模したものです。
三人官女は女雛が小さい頃からお世話をしていますので、結婚式でもサポートをしたり、お酒を注いだりする役割があります。
向かって左側の官女が持つ加えの銚子は、長柄銚子にお酒を注ぐ柄のない金属の手持ちタイプの酒器のことです。
真ん中に座っている官女の持つ三方は、盃を乗せる台のことです。
向かって右側の官女が持つ長柄銚子は、長い柄のついた酒器で、三方の盃に白酒を注ぐ道具のことです。
三人官女についてはこちらのページでも詳しく解説しています。
https://k-doll.co.jp/seck/hina/hina-tips/1447

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五人囃子(ごにんばやし)
お雛様を華やかで楽しい雰囲気にしてくれる五人囃子は謡に笛、太鼓の五人組です。
よくみるとこの五人囃子は雛壇に並んでいる他の人たちに比べると幼い顔をしています。
それは元服前の11歳から16歳の少年だからです。少年楽団員ということですね。
髪は結ばずおかっぱ頭で侍烏帽子(さむらいえぼし)を被っているこの格好は、元服前の印で、幼い頃からの練習の成果を結婚式で披露しています。

五人囃子についてはこちらのページでも詳しく解説しています。
https://k-doll.co.jp/seck/hina/hina-tips/1585

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随身(ずいじん)
別名で矢大臣とも呼ばれるこちらは、弓矢を持った老人と若者の二人一組です。
宮廷を警護する儀仗(ぎじょう)姿の武官です。儀仗とは儀式に用いる装飾的な武器のことです。
主にお殿様が外出する時にお守りしていました。
俗に左大臣(老人)、右大臣(若者)ともいいます。
二人が持つ弓矢は、礼装にふさわしい装飾がほどこされた美しいものです。

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仕丁(しちょう)
怒り、泣き、笑いの表情から三人上戸とも呼ばれる三人組です。
徭役(ようえき)として、宮廷の雑用係をしています。
近代以前に君主が人民を無報酬で働かせていたことを徭役といいます。
向かって左側の怒っている表情の仕丁は台笠(だいがさ)を持っています。
台笠は日傘です。真ん中の泣いている表情の仕丁は沓台(くつだい)を持っています。
沓台は靴を置く台です。向かって右側の笑っている仕丁は立傘を持っています。立傘は雨傘です。
随身と仕丁についてはこちらのページでも詳しく解説しています。
https://k-doll.co.jp/seck/hina/hina-tips/1641

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