03月17日 18時53分
市電の延伸を計画している熊本市は、現在の終点の「健軍町電停」から市民病院まで延伸した場合、将来的に92万人の利用者増が見込めるなどとする案を市議会に示しました。
熊本市は市電について東区の「健軍町電停」から市民病院まで1.5キロ延伸する計画で、17日、市議会に基本設計の結果を説明しました。
この中では、費用対効果と周辺の交通への影響を考慮した結果、有力案として「県道熊本高森線」を直進し、「東野1丁目交差点」で左折するルートの道路の中央に軌道を敷く方法が提示されました。
この案では、電停の増設や交差点の改良、それに新規車両の導入などで135億円の事業費がかかるものの、年間収支で2500万円のプラス効果があり、将来的には92万人の利用者増が見込めるとしています。
また、朝の通勤時間帯、今は市役所から市民病院まで車で55分かかるところ、市電を利用すれば34分で移動できるようになり、移動手段の移行による渋滞緩和も期待できるということです。
今回の基本設計を除いて、市電の延伸計画は新型コロナウイルス対策に財源や人員を集中させるため、具体的な議論が中断されていて、市は感染状況を見極めながら議論を再開させたいとしています。