masami71の日記

熊本市在住の72歳の年金暮らしです

熱海土石流-2

“着の身着のまま連れ出した”

 
熱海市福祉タクシー会社「伊豆おはな」の河瀬豊社長は、土石流の発生直後、地域のお年寄りの住宅をめぐり、足腰が弱い80代の夫婦が自宅にとどまっていたのを見つけ急いでタクシーに乗せて避難所に送り届けました。
またドライバーも務める妻の愛美さんは、夫とは別行動で地域に取り残されたお年寄りを探しました。そこで出会った消防団と協力し、耳が不自由で防災無線などを聞き逃したとみられるお年寄りや、車いすで生活し、自力で避難できないお年寄りなど3人を次々と助け出し、みずからの運転で避難させました。
河瀬愛美さん
「お年寄りに声をかけたが、耳が悪くて何が起きているか分かっていない様子で、着の身着のまま連れ出しました」
土石流は、大雨で崩れた土や石が水と一体となって一気に流れ下る現象で、勾配が急な川や谷のあるところ、谷の出口にある扇状地と呼ばれる場所で起こります。

土砂が大量の水とともに流れ下るスピードは、数十キロと自動車並みに速く、土石流が発生してからでは避難するのが難しくなります。
静岡県は国や県の地形の詳細なデータをもとに上流側の崩れた現場の状況を分析しました。
それによりますと2010年ごろの国土交通省のデータと去年の県のデータを比べると、谷だったとみられる地形の場所の東西およそ200メートル、南北60メートル以上にわたり、土を盛るいわゆる盛り土が施されていたということです。

また精度の異なるデータを比較しているため、あくまで分析値だとしたうえで、盛り土の量はおよそ5万4000立方メートルにのぼる可能性があるとしています。

また場所によっては2010年ごろの地形から10メートル以上土が盛られた場所もあり、3日に実施した現場の調査では、盛られる前の斜面が見えているところも確認されたということです。