masami71の日記

熊本市在住の72歳の年金暮らしです

島猫の健康守る"ナイチンゲール" 

島猫の健康守る"ナイチンゲール" 上天草市湯島、協力隊の林さん奮闘
熊本日日新聞 | 2022年02月20日 07:17

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湯島の猫の健康管理に取り組む地域おこし協力隊の林愛子さん。林さんの周りには自然と猫が集まってくる=14日、上天草市
2月22日は「猫の日」。2022年の今年は2が六つ並び、「スーパー猫の日」と呼ばれる。
猫島として知られる熊本県上天草市の離島、湯島では約1年前、病気のまん延で約200匹の猫が半減する事態に陥った。

しかし、1人の女性がケアに奮闘し、危機を乗り越えた。
「ロース、おはよう。今日はどこにお散歩?」。堂々とした面構えで、のっしのっしと歩くボス猫に、地域おこし協力隊の林愛子さん(44)が声を掛けた。
熊本市出身で、人口約280人の湯島に2年前に移住し、猫の健康管理に取り組んでいる。
「もともとは犬派」と話すが、11年の東日本大震災でペットの保護活動をするボランティアに参加。
救助された猫の世話をしながら愛情が湧いたという。全国の猫島を巡りながら、湯島で働くことを決意した。
「道の真ん中で寝たり、漁師からもらった魚をほおばったり…まさに猫たちのパラダイス」。

 

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湯島の“メインストリート”で寝転ぶボス猫の「ロース」=14日、上天草市(小野宏明)

自由気ままな猫と、そっと見守る島民との絶妙な距離感が気に入った。
野良猫にも名前を付け、生年月日や特徴などを調べ上げたリストを作成。
子猫を中心に協力隊の活動費でワクチン接種を進めてきた。
しかし昨年1月、感染症が原因とみられる病気がまん延。
無力感にさいなまれたが、熊本市での募金活動などの支援が前を向くきっかけになった。
再発防止の活動費や薬代に活用。獣医師によるワクチンの集団接種の協力もあり、現在は元の数近くまで回復した。
島の売店「アコウ樹商店」の渡辺真美さん(50)は「林さんは猫たちにとってナイチンゲールのような存在。
献身的な姿に、島民の意識も変わりました」と話す。
島民の多くが、今では異変に気付けば、いち早く林さんに情報を寄せるようになった。
「県外では、人口減少に伴い猫の数が増えすぎないよう、全頭避妊去勢手術に踏み切る島もあります」と林さん。
湯島はその段階には至っていないが、将来ケアが行き届かなくなることを懸念する。
「ありのままの自然な猫の暮らしと、適正な管理。そのバランスを図りながら、猫島の魅力を伝えていきたい」と話す。
(小野宏明)

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湯島の漁港で寝転ぶ茶虎柄の猫「シマ」=14日、上天草市(小野宏明)