熊本日日新聞 | 2022年05月08日 10:00
純白のかれんな花を咲かせるスズラン＝7日、阿蘇市波野
熊本県阿蘇市波野の自生地でスズランが咲き始めた。
標高約800メートル地点に広がる約1・6ヘクタールで自生する約5万株のうち、3割ほどが純白の花を付け、高原のそよ風で揺られている。
スズランはキジカクシ科の多年草で、高さ20センチほどの葉の間に直径1センチに満たない花を付ける。
県はレッドリストで絶滅危惧ⅠB類とし、指定希少野生動植物にも位置付け採取や損傷などを禁じている。
自生地を保全する地元管理組合は3月、数年ぶりに野焼きを実施。
周囲の野草の成長が遅れ、草丈の低いスズランが目立つようになったという。
釣井けい子組合長（74）は「スズランの花は10日ほど続くが、他の野草が伸びると埋もれてしまう。
見頃は今月15日ごろまでになりそう」と話していた。（植山茂）
