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「バス・電車無料の日」渋滞緩和に効果あり 熊本市


「バス・電車無料の日」渋滞緩和に効果あり 熊本市、昨年12月の効果検証 利用者1.5倍、経済効果も 
熊本日日新聞 | 2023年6月2日 08:00

昨年12月の「バス・電車無料の日」の熊本駅前電停。多くの乗降客で混み合っている=熊本市西区(市提供)
 熊本市は、昨年12月24日に初めて取り組んだ「バス・電車無料の日」の事業効果について、当日の総利用者数が1年前の同じ曜日の1・5倍で、市内の主要交差点への自動車流入量が最大9・2%減ったとする分析結果をまとめた。公共交通機関の利用促進や交通渋滞緩和に「有効」とみて2023年度も続ける。

 商業施設の提出資料や民間の人流データを基に、公共交通の利用状況などを検証。その結果、バス・電車の利用者は無料の日当日と同じ土曜日だった21年12月25日の1・5倍に当たる11万9272人だった。

 一方、市内30カ所の交差点の自動車流入量は市役所前が前年比9・2%減、水道町が6・7%減など、中心市街地を中心に27カ所で減少。中央区内の道路では時速5キロ未満の走行区間が約3割減り、渋滞緩和効果も確認できたとしている。



 当日の中心市街地の来訪者(午後1~7時)は前年比約1・3倍。市中心部の商業施設10カ所の半数で来店者数、売り上げがともに伸びたという。市は来街者増による経済波及効果を1億1400万円と推計。費用対効果を5・7倍と試算した。マイカー利用減に伴う二酸化炭素排出量も約43トン削減と見積もった。

 市の来街者アンケート(560人回答)によると、当日の公共交通利用者は405人。うち約4分の1が「普段利用しない」「年数回しか利用しない」と答えており、市は「公共交通利用の掘り起こしにつながった」とみている。

 「無料の日」は市内を走る路線バスや熊本電鉄、市電が対象で、市が運行費1700万円を負担した。23年度も当初予算に3400万円を計上。時期は未定だが引き続き「無料の日」を設ける予定で、市交通企画課は「より効果が見込める方策を研究したい」としている。(河内正一郎)