漬物が店から消える…6月の『食品衛生法』改正で食卓への影響は?
生産者にも迫る決断の時
熊本のニュース|RKK熊本放送
2024年5月29日(水) 17:30
6月に『食品衛生法』が改正されます。これにより、身近な食べ物にも影響が出るかもしれません。例えば明太子や干物、そして道の駅で見かける「地元で作られた漬物」の品数が減ってしまうかも…?
今年3月の取材内容から、法改正のポイントと食卓への影響を振り返ります。(初掲載:2024年4月10日)
人気の漬物が“生産終了”へ 「誰かが引き継いでもらえれば…」
熊本県菊池市、泗水町(しすいまち)で40年以上作られている『養生みそ』。
この味噌を使った漬物が、地元の農産物市場などで人気を集めています。
JA菊池 女性部泗水支部 自然食品加工グループ 村上みどりさん
「添加物が入っていないことが一番大きい。リピーターのお客さんが多いと思います」
しかし、漬物は5月末までに生産を終えることになりました。
※味噌は生産・販売を継続
理由は原材料費の高騰。そして、食品衛生法の改正です。
村上さん「誰かが引き継いでもらえれば良いが、うちではできないから。それが残念です」
食品衛生法の「規制強化」
なぜ法律が変わると生産が難しくなるのか、県の担当者に聞きました。
県衛生環境室 笹岡奈々 主幹「日本を取り巻く環境の変化や国際化に対応する形で食品の安全を確保するために法律が改正された」
今年6月からHACCP(ハサップ)という国際基準に合った衛生管理などを導入することが義務付けられます。
そのため漬物を作って売るには施設の改修などが必要になります。