「あんたがたどこさ」で始まる歌。
聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。
この歌詞に出てくる船場山とつながりのある神社でタヌキの置物が相次いで盗まれていることが分かった。
熊本城のおひざ元、熊本市中央区新町。
通りにはタヌキ。郵便ポストの上にもタヌキ。さらにタヌキの地蔵まで。
「あんたがたどこさ」でおなじみ肥後手まり唄のゆかりの地として知られているこの場所で・・・
★吉村紗耶記者
「肥後手まり唄の舞台となったこのタヌキの町でいまタヌキの像が次々と盗まれる事件が発生している」
盗まれたのは新町にある船場菅原神社。
賽銭箱にはこのような張り紙が…
「タヌキの像が盗難にあった。お心当たりの方はどうぞお返しください」
加藤清正の家臣が坪井川で網にかかった石の天神像を祭ったのが始まりとされる船場菅原神社。
肥後手まり唄のゆかりの神社として地域に愛されタヌキの置物もここを訪れた人が寄進したものだという。
★船場菅原神社を管理する冨重貞さん
「初めて盗まれた。こんなもの盗んでどうするんだろう」
徐々に“タヌキ”が集まり地域の名所にもなっていた神社。参拝者が増え始めていた矢先の被害にショックを隠せない。
★冨重貞さん
「突然なくなって誰かが持ち去った。残念だし、悲しい」
盗難に気付いたのは3月1日。10数個あったタヌキの置物のうち階段部分の2つを含むあわせて5つが盗まれたという。
一体誰が何のために盗んだのか。
これは2月末、神社に設置された防犯カメラがとらえた写真。
右手に茶色の何かを持つ男の姿が。実はこの場所には盗まれた手のひらサイズのタヌキの置物が置かれていたという。
さらにこの翌日にはタヌキの置物があった社のなかをのぞき込む人の姿も。
これ以上、盗まれた場合、警察に被害届を出すことも検討するという冨重さん。できればそうなる前にタヌキの置物を返してほしいと訴えている。
★冨重貞さん
「タヌキの置物一つひとつには奉納した方の気持ちがこもっていると思うので、返していただけるかどうか分からないけれど、ぜひお願いしたい」