熊本・阿蘇神社楼門に8年ぶり大しめ縄 熊本地震で被災、復旧完了で設置
熊本日日新聞 | 2023年12月4日 12:55
阿蘇神社の楼門に大しめ縄を飾り付ける「一の宮町大注連縄伝承会」の会員ら=4日、阿蘇市
熊本県阿蘇市一の宮町の阿蘇神社で4日、地元住民らでつくる「一の宮町大注連[しめ]縄伝承会」が、2016年の熊本地震で倒壊し、復旧工事を近く終える国指定重要文化財の楼門に8年ぶりに大しめ縄を奉納した。
伝承会の会員や阿蘇神社の神職ら約20人が作業。拝殿や社務所などに、春から制作を進めてきた大小11のしめ縄を飾り付けた。楼門には、長さ約7メートル、重さ約150キロ、最も太い部分の周囲約1・7メートルの大しめ縄を運び込み、はしごやひもを使って持ち上げ、高さ約4メートルの梁[はり]に釣り下げた。
伝承会の古澤義則会長(80)は「久しぶりに楼門をきれいなしめ縄で飾り付けることができ、みんなの気合も入った。復旧が終わった楼門の扉が開いて、しめ縄とともに見られる拝殿の景色が楽しみだ」と話した。
阿蘇神社は23日から縁起物の販売を始める、26日には、1年間の汚れを落とす「すす払い」も予定しており、迎春の準備が進んでいる。(小田喜一)