大矢雅弘 2019年5月30日03時00分
1円玉とほぼ同じ大きさのハッチョウトンボ=熊本県上天草市
国内最小のトンボとされるハッチョウトンボが熊本県上天草市姫戸町の白嶽(しらたけ)森林公園の湿地で羽化し、水辺を飛び回っている。
体長は約2センチ前後で1円玉とほぼ同じ。
雄は成熟すると体全体が鮮やかな赤色に変化し、雌は茶褐色に黄や黒の横しまがあるのが特徴だ。
湿地や休耕田に生息する。9月ごろまで観察できるという。
県の2014年版レッドリストで、近い将来、野生での絶滅の可能性が高い「絶滅危惧1B類」に分類され、県条令で県内全域での捕獲が禁止されている。
白嶽森林公園キャンプ場の元管理人、橋本英治さん(70)によると、ハッチョウトンボは5月中旬から姿を見せ始めた。
橋本さんは「観察には6月中が遭遇する率が高い」と話している。
(大矢雅弘)