2021/5/17 20:49 (JST)5/17 21:00 (JST)updated
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大雨で増水した御船川。一時、避難判断水位を超えた＝１７日午前１０時５５分ごろ、御船町（石本智）
土砂崩れが発生した益城町小谷の県道（通称・第２空港線）＝１７日午前９時４５分ごろ（小野宏明）
熊本県内は１７日、梅雨前線の影響で大雨となった。
熊本地方気象台は午前７時までの３時間に、山都町で観測史上最大となる２０２・５ミリの雨を観測。
山都町では女性１人が行方不明になり、県警や消防が捜している。
県などによると、行方不明になったのは山都町牧野の女性（７８）。
午前６時すぎ、農地を見回るため軽トラックで外出したとみられている。
携帯電話は不通。山都署と上益城消防本部は、川に流された可能性もあるとみて捜索したが、午後６時ごろに打ち切った。
１８日は県警機動隊を含む４０～５０人体制で捜索を再開する。
１時間雨量は山都町で９０・５ミリの猛烈な雨となったほか、甲佐町で６５・５ミリ、宇城市で６２・５ミリを記録。
県内２６の観測地点のうち５地点で５月の観測史上最大を更新した。
住宅の被害は益城町で床上４棟、床下１０棟、小国町で床下１棟。益城町では県道ののり面が高さ約５メートル、幅約１５メートルにわたって崩れ、片側２車線をふさいだ。
河川が氾濫危険水位を超えるなどし、益城町と津奈木町は計４１８７世帯に避難指示を出した。
県教育委員会の集計では、山都町の全小中学校９校と鏡わかあゆ高等支援学校（八代市）が休校。
ＪＲの運休は豊肥線で特急を含む２２本、三角線で１８本、鹿児島線で７本に上った。
益城町福富で床上浸水の被害に遭った農家の和泉啓一さん（５３）は「まだ梅雨は始まったばかり。昨年７月は豪雨もあったので、もっと大きな災害がないよう祈りたい」と話した。
（鹿本成人、臼杵大介、堀江利雅、伊藤恩希）
