masami71の日記

熊本市在住の68歳の年金暮らしです

沢木耕太郎 作「迷子」

大雪をもたらす発達した低気圧が8日朝、関東地方に迫り、受験生や
行楽客らを直撃した。
東京都心なども朝から銀世界が広がり、各地で交通の乱れや雪によるけがも相次いだ。
東京で21人、神奈川で59人、埼玉で38人など、1都7県で168人のけが人が報告されている。
気象庁によると、8日夜には関東地方などで台風並みの暴風が吹き荒れる
見込みで、厳戒の週末は続く。
今朝のラジオ文芸館は沢木耕太郎作「迷子」でした。
少年の心理描写がうまく描かれてる作品です。
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沢木耕太郎「迷子」あなたがいる場所所収

小学5年生のユウスケは、ある日、公園で小さな女の子を見かけた。
迷子かと思ったユウスケは、交番に連れて行こうとする。
女の子は名前が「サチコ」で、「お母さんは死んじゃった」と話す。
しかし、途中でその子の母親に出会い、「娘を勝手に連れ回した」と非難され、
ユウスケは毅然とした態度で女の子を守ろうとする。
女の子の肩にはアザがあり、日常的に虐待を受けていると察したのだ。
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五年生のユウスケは、おかあさんと二人で団地で暮らしでいます。
おかあさんは、おとうさんが嘘をついたのが許せずに離婚したのだそうです。
そのため、ユウスケは、おかあさんに家から追い出されるのを恐れて、
嘘をつくことができません。
おかあさんの帰りが遅いので、ユウスケはよくおつかいを頼まれます。
ある日も、醤油が切れてたのでスーパーに買いにいきました。
ユウスケはスーパーで偉いと思われてる。
そのおつかいの帰りに公園で小さな女の子を見かけます。
小学校低学年の1・2年生くらいの子のようです。
ユウスケは気になり、女の子に話しかけます。
でも、女の子は普通の女の子と違って、気丈でつっけんどんな返事をします。
近所でも見かけないので、迷子かと思ったユウスケは、その子を交番に連れて
行こうとします。
その子は、名前はサチコでおかあさんは死んでしまったと言います。
ユウスケは、その子の肩に、大きなあざがあることに気がつきました。
ユウスケは女の子と手を繋ぎ通りを歩いてると、友達と会って冷やかされて、
どんな言い訳をしようか考えたりして、 その子の言われるままに連れて歩いて
いると、交番の通りへ行こうとすると嫌がりました。
そこでぐるっと回って行こうとすると、その子のおかあさんに出会ってしまいます。
おかあさんから「その子を勝手に連れまわした」と非難されますが、
「それなら交番に行こう」とユウスケが言うと、その子のおかあさんはひるみます。
どうやら、おかあさんが日常的にその子を虐待しているために、その子は家出を
したようです。
最後に、おかあさんに連れ去られながら、その子は「カリナ」という本当の名前を
ユウスケに告げます。
ユウスケも自分の名前も叫びながら、生きるために必要ならば嘘をついてもいいん
だと思います。
母さんに嘘をついた父さんは家を追い出されてしまった。
だからぼくは決して嘘をつかない。
でも、今日公園で見つけた迷子のことはどうしよう。
母さんになんて話したらいいんだろう。
嘘をつかないぼくと、嘘をつくあの女の子と、追い出されたくないぼくと、
逃げ出したいあの女の子と。「迷子」より