熊本日日新聞 | 2022年02月11日 09:19
多くの白い花を咲かせる兜梅＝天草市
熊本県天草市浜崎町の延慶寺で、県天然記念物にも指定されている「兜［かぶと］梅」の白い花がほころび始めた。
現在三分咲きで、２月いっぱいまで楽しめるという。
兜梅は樹齢５００年以上とされ、龍が地面をはうように枝が伸びていることから「臥龍梅」とも呼ばれている。
１５８９年の天草合戦で、加藤清正と小西行長の連合軍に敗れた天草の武将木山弾正の妻お京が、夫の兜をかぶり敵打ちに出陣した際、兜が梅の枝に絡まり、討ち取られたという悲話が残る。
３年ほど前に根腐れが見つかり、これまで樹木医による治療を続けてきた。
樹勢は徐々に戻りつつあり、今年は昨年より多くの花が咲く見込みだという。
永田彰住職（４７）は「今年はほのかに花の香りもするようになった。満開になる前の今月中旬ごろが見頃。ぜひ見に来て」と話している。（米本充宏）
