熊本市電 来年６月から運賃１０円値上げへ【熊本】

熊本市電　来年６月から運賃１０円値上げへ【熊本】

熊本市電を経営する熊本市は、来年６月から運賃を１０円値上げする方針を明らかにした一方で利用客を減らさないよう新たなサービスを導入する。
現在すべての区間を１７０円の均一運賃で利用できる熊本市電。
熊本市は現在の運賃を来年６月から１８０円に引き上げる方針を明らかにした（小児運

賃は９０円据え置き）。
背景にあるのは市電の厳しい経営状況。
熊本市交通局は２０１９年、消費税の増税に伴い上限運賃を１８０円とする国の許可を得ていたが、市民生活への影響を鑑み当時は値上げを見送った。

一方、新型コロナに伴う乗客の減少や電気代の高騰を受けて２０２０年度は約２億４００万円、昨年度は約３４００万円と赤字が続いている。
■熊本市・大西一史市長
「ここにきて電気代も高騰するとか様々なものが上がってくる中で、今まで据え置いていた消費税の増額分をどうしてもいただかざるを得ない。大変申し訳ないがご理解いただきたい」
値上げの発表とともに熊本市交通局は利便性を高める新たな取り組みを発表した。
１０回分の料金で１１回乗車できる回数券を発売する。
またその日限りしか利用できなかった「１日乗車券」に加え、日をまたいで使用できる「２４時間乗車券」を導入する予定。
熊本市は運賃を引き上げるための条例案を１２月の定例議会に提出する。
２０１６年以来となる熊本市電の運賃改定。熊本市交通局は今回の値上げで年間約６５００万円の増収を見込んでいる。