夏の夜「頓写会」にぎわう 熊本・本妙寺 8年ぶりに露店もずらり
熊本日日新聞 | 2023年7月23日 20:51
「南無妙法蓮華経」と唱えながら石段を上る「頓写会」の行列＝23日午後7時半ごろ、熊本市西区の本妙寺
熊本市西区花園の本妙寺で23日夜、写経を奉納し加藤清正を供養する「頓写会［とんしゃえ］」があった。熊本地震で被災した仁王門の修復が昨年完了し、8年ぶりに露店も出店。浴衣姿の参拝客が夏の風物詩を楽しんだ。
頓写会は1612年、清正の一周忌に住職の日遥上人［にちようしょうにん］が法華経を書き写したのが始まりとされる。
午後7時半ごろ、白装束をまとった僧侶ら約30人が行列を作って本院を出発。うちわ太鼓を鳴らして「南無妙法蓮華経」を唱えながら石段を上り、拝殿に写経した巻物を納めた。
参道一帯には90の露店が並び、華やいだ雰囲気を喜ぶ声も。母親らと訪れた女児（4）＝同市中央区＝は「浴衣を着られてうれしい。綿菓子もフワフワで気持ちいい」。公務員の女性（36）＝同＝は「新型コロナウイルス対策が緩和され、祭りを楽しんでいます」と笑顔だった。（伊藤恩希）
