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熊本城宇土櫓 解体向け素屋根が年内に完成

熊本城宇土櫓 解体向け素屋根が年内に完成 熊本地震で被災 10年ほど櫓の姿見えなく 鉄骨の組み立て公開 
熊本日日新聞 | 2023年8月4日 13:59

熊本地震で被災した宇土櫓の解体保存工事のため、櫓を覆う素屋根の組み立てが進む現場=4日、熊本市中央区

熊本地震で被災した宇土櫓の解体保存工事のため、櫓を覆う素屋根の組み立てが進む現場=4日、熊本市中央区
 熊本市は4日、熊本地震で被災した熊本城宇土櫓[やぐら](国重要文化財)の大規模解体修理の本格化に向け、櫓の四方を覆う素屋根の組み立て作業を報道陣に公開した。9月末までに鉄骨を組み上げ、10月からは外壁を設置する計画で、その後は10年ほど一部を除き櫓の姿は見えなくなる。

 3層5階・地下1階の宇土櫓(高さ19メートル)は、慶長年間(1596~1615年)の創建とされ、復元された大天守と小天守に続いて「第三の天守」とも呼ばれる。熊本地震では基礎や柱などが破損。床が水平でない「不陸」も確認されたほか、櫓に付属する「続櫓」では建物が倒壊した。

 市熊本城総合事務所は、昨年10月から宇土櫓の解体保存工事に着手。今年6月中旬からは素屋根を建てる作業に入っており、宇土櫓の姿が見られるのはあと2カ月ほどとなる。

 素屋根は年内の完成予定で、南側と東側は粗めのネットで囲うため、天守閣からは解体工事の様子を見ることができる。解体した際に出る部材は素屋根内部に保管し、再利用するという。復旧完了は2032年度を見込んでおり、同事務所は「長丁場となるが、貴重な財産である宇土櫓を復旧させるため、丁寧に調査しながら解体し組み立てる」と話している。

 また、戌亥[いぬい]櫓台石垣の石材回収工事の様子も公開。熊本地震で約770平方メートルの石垣が崩落したが、市は落ちた石の回収を5月から始めており、来年2月末までには終えるという。(鬼束実里)

熊本地震で被災した宇土櫓の解体保存工事のため、櫓を覆う素屋根の組み立てが進む現場=4日、熊本市中央区