バス運転手不足解消に 「退職金なし」賃金選択導入
運転手不足の解消につなげたいと、退職金の代わりに給与に上乗せする新たな賃金制度をバス会社2社が導入します。九州産交バスと産交バスが今月以降に採用する運転手を対象に導入するものです。
退職時に一時金を受け取る従来の制度に加え、退職金の代わりに毎月の給与に上乗せする新たな制度を導入し、どちらかを人生設計に応じて入社時に選択することが可能となります。上乗せされるのは月額1万5000円から2万5000円です。入社時の支度金も10万円から25万円に増やし、年間休日数は84日から104日に増やします。県内バス5社では高齢化や待遇改善を求める転職により、10年間で運転手が201人減少する見通しを立てています。ドライバーの労働時間規制の厳格化でさらなる運転手不足を招くと懸念されている「2024年問題」にも直面する中、九州産交バスは「公共交通維持のため少しでも働きやすい環境を整え、人材確保に努めたい」としています。
