幻想的な光、癒やしの贈り物 熊本市内のイルミネーションスポット 熊本駅前、ジェーンズ邸…クリスマスを演出【ほっとライン】
熊本日日新聞 | 2023年12月11日 09:19
JR熊本駅前のクリスマスマーケット。幻想的な光が一帯を照らす=熊本市西区
クリスマスが今年もやって来る-。通りを歩けばイルミネーションが雰囲気を盛り上げ、行き交う人の目を楽しませている。熊本市内の光のスポットをいくつか紹介し、幻想的な光がもたらす癒やしをちょっぴりプレゼント。
上通アーケードを彩る「光のページェント」=熊本市中央区
まずは熊本商工会議所と上通、下通、新市街の各商店街が20年近く続ける「光のページェント」を見るため、熊本市の中心部を訪れた。
3商店街のアーケードは計約12万球のLEDで飾られており、「1キロ弱続くイルミネーションは全国的にも珍しい。まちなかを歩いて楽しんで」と商議所。商店街ごとに彩りが異なり、上通では天井からつり下げた青や黄に光る電飾で雪の結晶などがかたどられ、クリスマスムードを演出している。
下通の商業施設COCOSA(ココサ)1階には約2メートルのクリスマスツリー。入り口や天井は「熊本の豊かな水」をモチーフに、白い造花や電球で流れる水を表現した空間にしている。今年は初めて下通繁栄会とアーケードの看板広告も飾り付けたという。
熊本駅前のクリスマスマーケット。幻想的な光が一帯を照らす=熊本市西区
次に向かったのは中央区の花畑広場と西区のJR熊本駅前のアミュひろば。ドイツ発祥とされる「クリスマスマーケット」が開催中と聞いたからだ。冬の風物詩を目指して2018年にスタート。昨年は両会場で計71万人が訪れたという一大イベントに成長している。
会場ではホットチョコレートやパスタなどを味わいながら会話を楽しむ姿があちこちに。竹あかりのオブジェの前で友人と写真撮影していた大塚可南子さん(22)は「ヨーロッパを訪れているみたい」。異国気分も味わえる空間だ。
ライトアップされたジェーンズ邸=熊本市中央区
クリスマスツリーを囲む木のオブジェ=熊本市中央区のジェーンズ邸
ジェーンズ邸の室内もクリスマスムード=熊本市中央区
中心部以外に目を向けると、今年9月に一般公開された中央区にある県重要文化財、ジェーンズ邸が華やかなシャンパンゴールドの光に包まれている。16年の熊本地震で被災して現在地に移設復元された後、初のライトアップ。室内には木のオブジェやクリスマスツリーが飾ってあり、写真映えする空間だ。
さらに足を延ばして東区の錦ケ丘公園へ。地元の防災クラブが藤棚のほか、サクラやケヤキ計7本を電飾している。夜の景観づくりを進めようと、熊本市が取り組む「ライトスケープキャラバン」の一環。市から照明機材などを借り受けて地域を照らす風景は、きらびやかな市街地とはひと味異なる趣がある。(上村彩綾)