復旧した「砂千里ケ浜」の遊歩道。2021年の噴火で破損し環境省が修復した＝27日、阿蘇市
熊本県の阿蘇山上の「砂千里ケ浜」（阿蘇市）で2021年10月の噴火の際に破損した遊歩道が26日、復旧した。これで、熊本地震や噴火で被災した阿蘇中岳第1火口一帯の設備の修復が完了し、観光客の受け入れ体制が完全に整った。
砂千里ケ浜は中岳第1火口南側に広がる人気の観光地。
21年の噴火では、噴石で遊歩道が破損。迂回［うかい］路を設け、環境省が約120メートルを修復した。
遊歩道からは過去の噴火の跡や噴石などを間近に見学でき、車椅子も通行できる。
道中にはアスファルトで再整備した広場もあり、中岳第4火口が一望できる。
市によると、地形が月面や火星に見えることから、過去にはCMや映画のロケ地で使用された。市観光課は「砂千里ケ浜は阿蘇山上観光のキラーコンテンツの一つ。復旧が完了し、さらなる観光客の満足度向上が期待できる」と話した。（小田喜一）
