開業20周年祝い記念式典 熊本～鹿児島結ぶ肥薩おれんじ鉄道 新制服、新キャラ発表も
熊本日日新聞 2024年3月10日 18:21
肥薩おれんじ鉄道開業20周年を祝い、八代駅を出発する新ラッピング列車＝10日午前10時半過ぎ、八代市（谷川剛）
肥薩おれんじ鉄道は10日、開業20周年（13日）を前に八代市の八代駅で記念式典を開いた。古森美津代社長が「20周年の節目を迎えられたのは、この鉄道が必要だと支えてくれた沿線のみなさまのおかげです。心から感謝します」とあいさつ。10年ぶりに刷新した制服や新たな公式キャラクターを発表し、〝20歳の門出〟に花を添えた。
式典には沿線の首長や住民、観光客ら約200人が参加。古森社長は新事業展開として、物品販売の知見を持つ銚子電気鉄道（千葉県）と連携協定を結ぶ考えを示し、「住民と手を携えて地域公共交通の役割を果たす」と決意を述べた。
肥薩おれんじ鉄道開業20周年を祝い、八代駅を出発する「ディーゼルガールズ」の新ラッピング列車＝10日午前10時半過ぎ、八代市（谷川剛）
新しい運転士の制服は明るい灰色で、随所にオレンジ色の飾りを付けた華やかなデザイン。客室乗務員も黒ベストの襟をオレンジ色で飾り付けた。4月1日に変更する。
新たな公式キャラクターは、社員有志がデザインし2022年から交流サイト（SNS）などで発信してきた女性4人組の「ディーゼルガールズ」を正式採用。この日は内外装に4人の絵を描いたラッピング列車の出発式もあり、駆け付けた八代市の女性（52）は「かわいらしくて楽しい気持ちになる」と喜んだ。
肥薩おれんじ鉄道は熊本、鹿児島両県や沿線自治体などが出資する第三セクター。04年3月13日、九州新幹線新八代－鹿児島中央間の部分開業に伴い、在来線の八代－川内間（116・9キロ）をJR九州から引き継いだ。22年度までの輸送人員は累計2579万631人。（河内正一郎）
