masami71の日記

熊本市在住の72歳の年金暮らしです

運行と所有を分ける「上下分離方式」の検討 熊本市電

将来の経営形態として、運行と所有を分ける「上下分離方式」の検討が進められている熊本市電=同市中央区

熊本市が、市電の将来的な経営形態として運行と所有を分ける「上下分離方式」の検討を本格化させている。
市交通局に代わって運行を担う一般財団法人を新たに設立し、運転士の安定確保や持続的な運営を目指すという。
早ければ2025年度にも新体制に移行する構えだが、改革によって将来収支がどう改善するかなど、まだ不透明な部分も多い。

2年後の24年に開業100年の節目を迎える熊本市電
市交通局は上下分離方式を検討する理由について「市電を持続的、安定的に運行するには運転士の雇用問題を解決する必要がある」と説明する。
市電の運転士は、人件費を抑制するため04年度から正規職員としての採用を取りやめ、非常勤職員で退職者分を補充してきた。
その結果、今年4月時点で運転士85人のうち81人が1年ごとに契約を更新する会計年度任用職員となり、残る4人も再任用職員だ。
「身分や給与が不安定では新たな人材の確保や技術の伝承が困難。この状況が続けば運行の安全性は保てない」と伊藤幸喜局次長。
ただ、市の行財政改革に伴い業務職員は正規採用ができないため、新たな事業体を設けて運転士の処遇改善を図りたい考えだ。
市は今月、新たな経営形態の中間報告を公表した。
上下分離方式で「上」の部分に当たる運行事業者については、公益性や安定性、他都市の先行事例から市出資の一般財団法人が最適と判断。

運転士は全て正規職員として雇用し、事務職や技術職を含めて180人体制を想定する。