台風6号、９日に熊本最接近 線状降水帯の恐れ
熊本日日新聞 | 2023年8月8日 20:16
九州新幹線の熊本－鹿児島中央間の終日運転見合わせを知らせるボードが設置された改札口＝8日午後2時35分ごろ、熊本市西区のJR熊本駅（小野宏明）
台風6号の接近に伴う熊本－島原間のフェリー欠航を知らせる看板＝8日午前7時半ごろ、熊本市西区の熊本港フェリーターミナル（石本智）
牛深漁港の船だまりに避難した多くの漁船＝8日、天草市
台風6号に備え、展示されているかかしを建物に避難させる地区振興会のメンバー＝天草市
台風6号は9日夕方から夜の初めごろにかけて、熊本県内に最接近する見通し。熊本地方気象台は、熊本を含む九州北部地方で10日午前中にかけ、局地的な豪雨をもたらす線状降水帯が発生して災害の危険度が急激に高まる可能性があると発表した。土砂災害や暴風、高波、河川の氾濫などへの警戒を呼びかけている。
台風6号は8日午後5時現在、屋久島の南約80キロにあると推定され、九州の西の海上を北上する見込み。気象台は9日未明から明け方にかけて、天草地方の海上と陸上が風速25メートル以上の暴風域に入ると予想。9日の県内の最大瞬間風速は、海上と陸上いずれも35メートルとみている。
予想される9日午後6時までの24時間雨量は、球磨地方300ミリ、熊本地方、阿蘇地方250ミリ、天草・芦北地方200ミリ。台風周辺の湿った空気が流れ込み、九州山地沿いで断続的に非常に激しい雨が降る恐れがある。
県は8日、災害警戒本部を設置。台風の大雨に備えて県営ダムの貯水量を減らすため、氷川ダム（八代市）、幸野ダム（湯前町）、清願寺ダム（あさぎり町）、市房ダム（水上村）で事前放流した。
9日の県内交通機関は、日本航空が熊本－羽田間と熊本－伊丹間の全便を欠航。天草エアラインも全10便を欠航する。JRは九州新幹線の熊本－鹿児島中央間で始発から上下線とも運転見合わせ。鹿児島線の八代以北と豊肥線熊本－肥後大津間は午後8時から運転を見合わせる。
豊肥線肥後大津以東と三角線、第三セクターの肥薩おれんじ鉄道は始発から運転見合わせ。フェリー4社は全便欠航する。（中原功一朗、内田裕之、草野太一）
