ことし7月、熊本市の上熊本駅で歩行者用の通路の屋根の一部が落下した事故は、屋根の内部に水が浸入して滞留し重みが増したことが原因だったと、市が明らかにしました。
ことし7月24日、熊本市西区の上熊本駅の東口で、幅がおよそ4メートル、奥行きがおよそ1.8メートルで、厚さが10センチの屋根の一部が歩行者用の通路に落下しました。
重さがおよそ100キロあるアルミ製のパネルで、当時は昼前でしたが通行人がいなかったためけがをした人はいませんでした。
付近の屋根では、設置からまもない2016年5月に雨漏りが確認されていたということで、市などが落下の原因を調べていました。
その結果、屋根の内部に水が浸入して滞留し、重みが増したことや内部の接着剤が劣化したため一部が落下したことがわかったと市が明らかにしました。
市は、ことし9月、安全性が確認できないとして周辺の屋根をおよそ95メートルにわたって撤去し、再発防止策を講じた新しい屋根を設置する方針です。
復旧にかかる事業費は2億円を見込んでいて、このうち8000万円を今月30日に開会する予定の定例市議会に提出する補正予算案に盛り込んでいます。
新しい屋根の設置は来年の春ごろを目指しているということで、熊本市は「安全に配慮し、早期の復旧をはかりたい」と話しています。
熊本のニュース