masami71の日記

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復旧に向け準備進む熊本城の宇土櫓 工事用囲いの内部公開

復旧に向け準備進む熊本城の宇土櫓 工事用囲いの内部公開
11月29日 16時18分

熊本地震で被災し、復旧に向けた準備が進む「宇土櫓」で、工事用の囲いの内部が報道陣に公開されました。
屋根の瓦が剥がれ落ちているなど、被害の大きさがうかがわれます。

熊本城は7年前の熊本地震で33のやぐらや塀が被害を受け、このうち国の重要文化財で地上5階、地下1階建ての「宇土櫓」は地震で大きく損傷したため、一度解体してから復旧工事を行うことになっています。

来月から始まる解体作業を前に、やぐら全体を覆う「素屋根」と呼ばれる5階建ての鉄骨造りの囲いがほぼ完成し、29日、報道陣に公開されました。

このうち素屋根の3階部分からは、やぐらの1階と2階を間近で見ることができ、隣接する「続櫓」につながっていた箇所では、瓦や壁が至る所で剥がれ落ちていました。

一方、屋根で使われている瓦には、かつて肥後の国を治めた加藤家の家紋「桔梗紋」や、細川家の家紋「九曜紋」など、多様な紋が入れられています。

また、素屋根の5階部分からは、やぐらの最上階の屋根に載る青銅製の「しゃちほこ」を見ることができました。

このしゃちほこは、昭和2年にやぐらをすべて解体して修理した際に、設置されたということです。

宇土櫓」は今後2年ほどかけて一度解体されたあと、組み立て作業などを経て、2032年度に復旧工事を終える予定です。

熊本市は、復旧工事と合わせて柱などの部材を調べ、いまだはっきりしていないやぐらの創建時期などについても調査することにしています。

熊本市熊本城総合事務所復旧整備課の岩佐康弘課長は「地震の被害だけでなく、およそ400年間の経年劣化も元に戻すとともに、解体とあわせて宇土櫓の歴史もひもといていきたい」と話していました。
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