masami71の日記

熊本市在住の72歳の年金暮らしです

東京・埼玉 震度5強 深夜に帰宅困難-4

松野官房長官「帰宅困難者対策 検討進めていきたい」

 
松野官房長官は8日午後の記者会見で「きのうの地震は首都圏で終電時間が近づく中で発生したことから、帰宅が困難となる方がターミナル駅を中心に多く発生した。政府は鉄道事業者に終電以降も運行を継続するよう要請し、タクシー事業者にも主要ターミナル駅に可能なかぎり配車していただくようお願いした」と述べました。

そのうえで「政府としてはできるかぎりの対応を行ったが、結果として多くの方が深夜遅くまで駅周辺を中心に滞留する事態となり、帰宅困難者対策の重要性を改めて認識している。今回の対応について、関係する地方公共団体や事業者から必要な聴き取りを行ったうえで、デジタル技術を活用した情報提供方法なども含め、今後の帰宅困難者対策について関係者の協力を得ながらさらなる検討を進めていきたい」と述べました。

専門家「さまざまなケースへの対応を社会全体で考える必要」

 
都市防災が専門で帰宅困難の問題に詳しい東京大学大学院の廣井悠教授は、想定されている首都直下地震では大量の帰宅困難者の発生によって人命にかかわる問題が起こりうるとして、今回の地震を教訓に一層対策を進める必要があると指摘しています。

今回の地震では、長時間帰宅できない人が出たもののそれによるけが人などは出ませんでした。

首都直下地震では最大800万人の帰宅困難者が出ると想定され、廣井教授は今回の地震と単純には比較できないとしたうえで「例えば歩道だけでなく車道にも人があふれ出し、群集雪崩や将棋倒しが起こりうる。また、迎えに行こうとする車などで道路は深刻な渋滞が発生し、救急車や消防車が動けずに助けられるはずの命が助けられない、消せるはずの火災が消せないというのが最も懸念されることだ。昨夜の経験はきちんと共有しつつ、さらに大きな災害の時にどうするのかを考えることが重要だ」と指摘しています。
そのうえで「昨日の地震が非常に寒い時期に起きていたら命に関わる問題になっていたかもしれない。東日本大震災からの10年間、大都市を平日の昼間に地震が襲った時にどうなるか想定した対策が進められてきたが、昼でも寒いときにどうするか、雨が降ったときにどうするか考えられていない課題はたくさんありさまざまなケースへの対応を社会全体で考える必要がある」と話しています。

さらに廣井教授は、大規模な災害時に一人一人ができることとして「自分の家族や大切な人を助けたいという気持ちで帰る人も多いので、家具の固定など自宅をきちっと安全にしておくことも対策になる。最大3日程は出先にとどまる可能性もあるため、例えば持病があれば多めに薬を持っておくなど個人のニーズにあわせて必要なものを自分できちんと用意しておく事も大事なことだ」と話しています。