masami71の日記

熊本市在住の72歳の年金暮らしです

トルコ大地震ー3

松野官房長官「シリア国民への人道支援も検討」

松野官房長官は8日午前の記者会見で「シリアからも支援の要請があり被害状況や支援ニーズを踏まえて、シリア国民への人道支援も検討していく」と述べました。

トルコの大学の日本人教授「防寒具などの支援必要」

 
現地時間の6日早朝に起きた地震震源とされるガジアンテプ付近から西に200キロほど離れたトルコ南部の都市、メルシンにある大学に勤める若松大樹教授に当時の状況を聞きました。

若松さんは、現地時間の6日早朝、ベッドで寝ている時に地震の揺れを感じて起き、揺れがおさまるのを待ってから外に避難したということです。若松さんは、「建物が倒壊するおそれもあると思い、外に避難しました。ふだんは地震が少ない地域なので周りにはパニックになっている人もいました」と当時の状況を振り返りました。

若松さんによりますと、メルシンでは、大学や自宅の周辺など確認できる範囲では建物が倒壊するなどの被害は見られませんが、震源地に近い地域から避難してきている人もいるため、大学が避難所として開放されているほか、大学病院では地震でけがをした人の治療なども行っているということです。

また、若松さんは、「大学には震源地に近い地域が出身だという学生や教員もいて親類が亡くなったという話や、家が倒壊し親類全員でメルシンに避難してきたという話を聞いている。震源地に近い地域は山あいで寒いが、建物が壊れて外で避難している人もいると聞いていて、防寒具などの支援が必要だ」と話していました。

8日 8:00ごろ ニューヨークの学生 被災地に向け祈り

アメリカ・ニューヨークのコロンビア大学では、トルコやシリア出身の学生など100人以上が集まり、ろうそくに火をともし、家族を失った学生などがその悲しみを話したり各国の支援が必要だと訴えたりました。

そして、亡くなった人たちや、いまも厳しい寒さの中で避難を続ける被災者、それに、現地で捜索活動や支援にあたる人たちのために祈りをささげました。

トルコ出身の女子学生は「早く救助活動が行われることを祈っています。遠く離れているのでできることは限られますが、寄付や必要な物資を送るなどできることはすべてしたいです」と話していました。

またシリア北部の出身で、家族を亡くした男子学生は「状況はとてもひどく、いまもがれきの下に閉じ込められているとみられる友人とは連絡がつかず、ただ無事を祈るばかりです。トルコ政府やシリア北部で活動するNGOはベストを尽くしていますがまだまだ支援が必要で、シリア政府にはトルコとの国境を解放してほしいです」と話していました。

マグニチュード4以上を271回観測

トルコの防災当局は、6日に2回発生したマグニチュード7以上の地震のほかに、日本時間の7日午後11時半までにマグニチュード4以上の地震が271回観測されたとツイッターに投稿しました。

掲載された図では震源が2本の線上に集中的に分布していることがわかります。

また1900年以降、今月6日までの間にこの付近で観測されたマグニチュード4以上の地震は224回だということで、地震が急増していることがうかがえます。

地元メディアは、地震が繰り返し発生していることで被害の拡大や救助活動の妨げにつながるとの懸念を伝えています。
 

トルコ南部アダナでは捜索活動続く

複数の建物が倒壊しているトルコ南部のアダナでは、7日も捜索活動が続けられています。

このうち13階建ての高層マンションが倒壊した現場では、がれきから物音がするたびに捜索にあたっている人たちが重機のエンジンを止めて、中に人がいないかを慎重に確認していました。

周囲には、捜索活動を見守る人たち50人ほどが集まり、静けさの中で、家族や友人の無事を祈っていました。

17歳の親類の安否がわからないとして、母親などとともに早朝から現場を訪れている27歳の男性は「携帯電話の電源が切れていて連絡がつかない。奇跡を期待するほかない」と話していました。

その上で「彼らはがれきの中で丸1日以上取り残されている。救助する人がもっと必要だ」と話し、国際社会にさらなる協力を呼びかけました。

また、17歳のおいががれきに取り残されているとみられる56歳の女性は「トルコは地震が多い国なのに、なぜこんなにもろい建物を建てたのか。過去の地震から何も学んでいない」と怒りをあらわにしました。

7日 23:00ごろ 医療支援や救助活動を行うチームが出発

 
トルコ南部で起きた地震で被災地を支援するため、7日夜、医療支援や救助活動を行うチームが日本からトルコに向けて出発しました。

このうち、東京に本部があり災害時の医療支援などにあたるNPO法人の「TMAT」は先遣隊として医師と看護師など3人をトルコの被災地に派遣することを決めました。

昨夜は羽田空港に現地に派遣される3人が集まり、旅程の最終確認を行ったあと、トルコに向かいました。

3人はおよそ10日間の日程で、被災地の状況や医療のニーズなどを調査するということです。

派遣される医師の坂元孝光さんは「各国から多くの医師が集まる状況のなか何ができるのか把握したい。多くの人に笑顔が戻るよう活動したい」と話していました。

看護師の西村浩一さんは「現地で安全を担保しつつ、医療の提供につながるよう活動したい」と話していました。

このほかに7日夜は政府の国際緊急援助隊の第2陣として55人が羽田空港からトルコに向けて出発していて現地で救助活動にあたることになっています。

支援団体が食事を提供

地震で大きな被害を受けたトルコ南部アダナでは避難する人たちを支援するため支援団体が無料で食事の提供を行っています。

このうちトルコ赤新月社の地元の支部では、複数の建物が倒壊したアダナ市北部を中心に、およそ100人態勢で無料で食事を提供しているということです。

7日午後には温かい豆のスープやパンなどが配られ、人々が長い列を作っていました。

この地区では、相次ぐ地震で建物がさらに倒壊する恐れがあるとして帰宅できない人が多く、赤新月社では、この地区だけで1日あたり2万人に食料を提供する計画だということです。

食料を受けとった男性は「自宅は安全が確認できず、帰ることができないし、これから何が起きるか、どうすべきかもわからないなかでこうした支援に感謝したい」と話していました。

ウクライナも救助隊派遣へ

ウクライナのゼレンスキー大統領は7日、SNSにトルコのエルドアン大統領と電話会談したことを明らかにしたうえで「ウクライナから救助隊を送ることなどを伝えた」と投稿し、被災地に救助隊を派遣することを明らかにしました。

その後、ウクライナの非常事態庁は、救助活動の専門家や医師など87人をトルコに派遣したと発表しました。