masami71の日記

熊本市在住の72歳の年金暮らしです

トルコ大地震ー2

 

「食料支援も必要」 現地にスタッフ派遣のNGO

 
トルコ南部のシリア国境近くで6日起きた地震で、震源に近い南部の都市、ガジアンテプにスタッフを派遣しているNGOは「現地では建物に被害が出て多くの人が避難しているが飲食店が閉まっているほか、避難先でも調理が難しい状況で、食料面でも支援が必要だ」と話しています。

取材に応じたのはアジアを中心に国際協力を行っている東京に本部があるNGO「パルシック」で、トルコ南部で6日に起きた地震のあと、日本人のスタッフを震源に近い南部の都市、ガジアンテプに派遣し被災状況の調査などを行っています。

このスタッフがガジアンテプで撮影した写真や動画では、ビルのような建物の壁の一部がはがれているほか、大きなひびが入っているのが確認できます。また、町なかにある多くの店のシャッターが閉じている様子も確認できます。

このNGOの担当者によりますと現地のスタッフからの情報で、建物は倒壊のおそれがあるため、多くの人がモスクや学校などに避難していますが、飲食店が閉まり避難先でも調理が難しい状況だということです。

このため炊き出しが行われていますが、食料面でも支援が必要で、現地ではスタッフがほかの団体と協力し食料の配布などを行うことにしているということです。

NGO担当者「難民も多い地域で復興は遠い 息の長い支援が必要」

 
「パルシック」の担当者の小栗清香さんは「今回の地震の被害は甚大で難民も多い地域なので、一時的にしのげても復興は遠い。息の長い支援が必要だ」と話していました。

「パルシック」では、ホームページで寄付を募っていて、集められた寄付金は、食料や生活用品の購入などにあてられるということです。

世界遺産の遺跡にも複数の被害か ユネスコ

ユネスコ=国連教育科学文化機関によりますと、今回の地震世界遺産に登録されているトルコとシリアの一部の遺跡にも被害が出ているということです。

このうち、シリア北部の「古代都市アレッポ」では、要塞に甚大な被害が出たほか、旧市街の塔が崩れたことが報告されています。

また、トルコ南東部の「ディヤルバクル城塞とエブセル庭園」にある複数の歴史的な建造物が崩壊するなどの被害が確認されたということです。

ユネスコは現地に専門家を派遣して被害の状況を詳しく調べることにしています。

シリア被災者 人口の半数 1000万人超か 国連担当高官

 
国連でシリアを担当する高官らが8日、オンラインで会見を開き、シリアに駐在するベンラムリ調整官は、今回の地震でシリア国内で被災した人の数は「1090万人にのぼる」と述べました。

シリアの人口はおよそ2000万とされ、人口の半数が被災したことになります。

このうち震源に近いシリア北西部には、アサド政権の攻撃から逃れた人たちが暮らすキャンプなどがあり、こうした地域に支援を届ける方法は限られていると、危機感を示しました。

またシリアの人道問題を担当するハディ地域人道調整官は「最も重要なのは、困難な状況の中で、支援を必要としている人たちに届けることだ」と述べ、早ければ9日にもトルコ経由で食料や医薬品といった物資の搬入を再開したい考えを示しました。

そしてアサド政権の協力を得て被災者を支援することについて実現に向け意欲を示す一方で、「さまざまな関係者の間で複数の調整が必要だ。シリア政府軍が展開する地域での支援活動は容易ではない」と厳しい見通しを示しました。