masami71の日記

熊本市在住の72歳の年金暮らしです

トルコ大地震

【詳報】トルコで大地震 死者計5000人超

6日にトルコ南部で発生した一連の地震では、トルコ政府によりますと、これまでに国内で3419人が死亡したほか、隣国シリアでは保健省などによりますと少なくとも1600人が死亡し、両国の死者はあわせて5000人以上となりました。

トルコのエルドアン大統領は7日、今回の地震で大きな被害を受けた10の県を対象に救助や支援活動を迅速に行うため3か月間の非常事態を宣言しました。

現地の状況や、各国の救援の動きなど最新情報を時系列にまとめています。
(※日本とトルコとの時差は6時間 原則日本時間で表記します)

国外から救助隊約1400人到着も移動の車両不足

OCHA=国連人道問題調整事務所は7日、これまでにトルコ国外から12の救助隊、およそ1400人がトルコに到着し、8日までにさらに27チームが到着する見通しを明らかにしました。

ただ、相次ぐ地震による被害で陸路による被災地へのアクセスが限られるほか、救助隊が活動する場所まで移動するための車両も不足していて、ヘリコプターやほかの地域からの車両の手配を試みているということです。

また、同じく大きな被害がでているシリア北西部の被災地に人道支援物資を運び入れる活動も進めているとしています。

WHO「被災者最大2300万人に上る可能性」

トルコ南部のシリア国境近くで起きた地震について、WHO=世界保健機関はトルコとシリア両国の被災者の数は、最大で2300万人に上る可能性があるという見方を示しました。

これはスイスのジュネーブにあるWHOで開かれた会議で7日、緊急事態に対応する担当者が明らかにしたものです。

この担当者は「地震の被害状況からすると、2300万人が被災者になる可能性がある」とした上で「被災地では民間のインフラ設備や医療施設などが被害を受けた可能性がある」と指摘し、国際社会からの長期的な支援の必要性を訴えました。

また会議ではテドロス事務局長が「もはや時間との戦いだ」と述べ、国連の関連機関が被災地への緊急支援を実施していると明らかにしました。

「極めてまれな”双子地震”発生か」 専門家

 
筑波大学の八木勇治教授は世界各地で観測された地震計のデータをもとに、トルコ南東部の大地震の断層の動きを解析しました。

八木教授によりますと今回の地震震源域にはアルファベットのVを横に倒したように交わる2つの断層があります。

このうち、最初に地震が起きたのは南西から北東にのびる東アナトリア断層帯です。日本時間の6日午前10時すぎに、マグニチュード7.8の大地震が起きました。このとき1分ほどかけて北東の方向へと地下の岩盤の破壊が広がり、長さおよそ50キロ、およそ10メートルにわたって大きくずれ動いたとみられることが解析の結果から明らかになりました。

そのおよそ9時間後には最初の大地震震源から100キロほど北に離れた東西に走る断層でマグニチュード7.5の地震が発生しました。この断層も長さ40キロほどおよそ10メートルにわたってずれ動いたとみられています。2つの断層の交わる角度はおよそ30度です。八木教授はこうした鋭角に並ぶ断層帯で短期間に規模の大きな地震が相次ぐことは珍しいと指摘しています。

筑波大学 八木勇治教授

 
「断層の延長線上で別の地震が起こることはよくあるが、鋭角に交わった断層で短い間に地震が続くのは極めてまれだ。トルコ南東部はほかにも断層が複雑に並んでいて、一回の地震でエネルギーをすべて解放しきれていない可能性がある。今後の活動に注意が必要だ」。

がれきの下から少年少女 救出

トルコ南部のシリア国境近くで起きた地震では、トルコとシリアの両国で多くの建物が倒壊するなどの被害が出ています。こうした中、シリアの北西部の反政府勢力の支配地域で救助活動を行う団体はシリア北部で、6日、倒壊した建物のがれきの中から子どもたちが救助隊員に救出される映像を配信しました。

このうち下半身ががれきに埋まってしまった女の子は、救助隊員に「怖くないよ」などと、励まされながら、助け出されていました。また、がれきなどの間にできたわずかな隙間に取り残された男の子も救助隊員に救出されていました。

国境なき医師団「戦争で疲弊のシリアにさらなる困難」

国際NGO国境なき医師団」は、地震を受けてシリア北西部ですでに医療支援を始めています。現地の医療施設は患者の対応でひっ迫していて、地震発生後の数時間でおよそ200人のけが人を治療するなど、対応にあたっているということです。

国境なき医師団」の現地活動責任者のセバスチャン・ゲイ氏は「今回の地震は、長年の戦争で疲弊しているシリア北西部の人々にさらなる困難を突きつけています。この大災害の規模に見あった国際的な援助が必要です」とコメントしています。

また、「国境なき医師団」では、シリア北西部イドリブにいたスタッフ1人が自宅のがれきの下で亡くなっているのが見つかったということです。

震源近くにいた日本人「経験したことない揺れ 早く支援を」

 
シリア難民の支援にあたる国際NGO「難民を助ける会」のトルコ事務所に駐在している樋口正康さんは地震が起きたとき、トルコ南部の震源に近い地域にいました。

NHKの取材に応じた樋口さんは地震当時の様子について「ポーンという音があって揺れが始まり、人が叫んだり、ものが倒れたりした。経験したことのない揺れが30秒から1分ほど続いた」と振り返りました。

そして、1日たった現地の様子について揺れを感じる地震がいまも続き、雪も積もっているとした上で「建物によっては崩落の危険性があるから入ってはいけないと言われ、車の中や公園のベンチで寝た人が多かったと聞いている。寒さで大変だったのではないか」と話しました。

また「私が把握しているかぎり、きのう、水のほか缶詰など保存できるものは売れてしまい、ほとんど店に残っていない。個人商店ではすぐに営業を再開するのは難しいのではないか」と話し、物資の不足が懸念されると指摘しました。

そして、樋口さんは毛布などの防寒具や子ども向けのおむつなどが必要だとして、国際社会に支援を呼びかけました。また、被災した地域にはシリアの難民も多く暮らしていて樋口さんは「シリア難民はより生活が苦しくあまり長くは待てない状況なので、早く支援が届くことが重要だ」と話していました。

17:30ごろ トルコとシリア両国で計5000人以上死亡

トルコ政府によりますとこれまでに3419人が死亡し、2万人以上がけがをしたということです。また、倒壊した建物は5700棟を超えるということです。

一方、シリアでは、保健省が北西部を中心にこれまでに812人が死亡したと発表しているほか、北西部の反政府勢力の支配地域で救助活動を行う団体は少なくとも790人が死亡したとしています。

これらの発表によりますと、一連の地震による死者はトルコとシリアの両国であわせて5000人以上にのぼっています。

日本在住のクルド人「現地で雪 少しでも早く支援を」

東京・北区でレストランを経営するクルド人のチョーラク・ワッカスさんは現地時間の6日早朝に起きたマグニチュード7.8の地震震源とされるトルコ南部のガジアンテプ付近から北に40キロほど離れたカフラマンマラシュに家族や親類が住んでいます。

7日、チョーラクさんは親類に通信アプリで連絡をとり、現地の家族や親類が無事であることを確認しました。ただ、現地の親類は雪が降る中、自宅が倒壊して中に入れなくなり車の荷台に暖房器具をのせ過ごしているということです。

現地の親戚の男性は、「いまは雪が降りとても寒いです。自宅が倒壊して住む家がありません。寒さがとても困ります」と話していました。チョーラクさんは、「無事を確認できてほっとしましたが現地ではまだ支援の手が届いていない状況のようです。少しでも早く支援が届いてほしいです」と話していました。

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