02月24日 17時36分
熊本県の阿蘇山では、火山活動が高まっていて福岡管区気象台は、24日午前、火口周辺警報を発表して、噴火警戒レベルを「2」から入山規制を示す「レベル3」に引き上げました。
気象台は火口からおおむね2キロの範囲で、大きな噴石と火砕流に警戒するよう呼びかけています。
福岡管区気象台によりますと、阿蘇山では、24日午前5時ごろから地下の熱水やマグマの動きを示すとされる火山性微動の振幅が大きくなりました。
午前9時30分ごろには1分間の平均で、15マイクロメートルを超えるなどさらに振幅が大きくなりましたが、そのすぐあとに急激に小さくなったということです。
気象台は去年10月の噴火を受け、噴火警戒レベルを3に引き上げる基準として、火山性微動の振幅が乱高下することを追加していて、福岡管区気象台は、午前9時45分火口周辺警報を発表し、噴火警戒レベルを「2」から入山規制を示す「レベル3」に引き上げました。
気象台によりますと、夕方の火山性微動の振幅は、1分間の平均で3マイクロメートルほどと、朝と比べて低い状態で推移しているということです。
気象台は、中岳第一火口からおおむね2キロの範囲には大きな噴石や火砕流に警戒するとともに、風下にあたる地域では火山灰や小さな噴石、それに火山ガスに注意するよう呼びかけています。
阿蘇山では、6年前の2016年10月には36年ぶりに、火口周辺に大きな噴石を飛散させる噴火が発生したほか、去年10月にも火砕流を伴う噴火が発生して、噴火警戒レベルが「3」に引き上げられて以降、レベル「2」と「3」の間でレベルの引き上げと引き下げを繰り返しています。
噴火警戒レベルが引き上げられたことを受け、中岳を望む草原地帯「草千里」では、午前11時ごろから作業員が火口周辺に向かう道の入り口に、鉄パイプでゲートを組み立てて通行止めの看板を取りつけていました。