半世紀続く「学生服のタケモト」テレビＣＭ 毎朝出会う２人に進展は？ あの昭和のＣＭと作詞が同じ？
熊本日日新聞 | 2021年12月28日 21:14
「毎朝、バスで出あ～う彼♪」。熊本県民に広く知られる「学生服のタケモト」のテレビＣＭ。
ＣＭソングは約半世紀前から変わらず続いており、バス通学の男女が「明日こそ彼と私…」と淡い恋心の含みを持たせながら「学生服はタケモト～」で終わる。
このＣＭをめぐり、熊日の「ＳＮＳこちら編集局」（Ｓ編）に「２人に進展はあるの？」との疑問が寄せられた。
２人の恋の行方を追うと、昭和の名ＣＭソング「センタープラザの歌」との関連もちらついた。
「毎朝バスで会う男の子に恋してる女の子と、まんざらではなさそうな彼。
今後、２人の関係が進展したＣＭを流す予定はあるのでしょうか」と投稿した熊本市西区の３０代女性。
ＣＭでは、男子学生が白い歯を見せて女子学生に笑いかけ、お互い好意を寄せているような場面もある。
気になる“その後”を同社（同市東区）の武本純一会長（６８）に聞くと、「交際に発展するようなＣＭの予定は、今のところありません」とのこと。現段階では視聴者が勝手に想像するしかないようだ。
タケモトのＣＭは約３０年前から熊本市の広告会社「ネットワーク」が引き継ぎ、女性コーラスの昔の音源そのままに、約１０年おきに作り替えている。現在の男子学生と女子学生バージョンは２０１９年、歌詞の内容に合わせて制作した。
１９０５年創業のタケモトは、女学生のスタイルが着物とはかまが主流だった３１年に第一高等女学校（現・第一高）のセーラー服を製作するなど熊本の制服のパイオニア的存在。
現在、県内の幼稚園や保育園、小中高校計約２００校の制服を手掛ける。
取材結果を投稿者に伝えると「２人が交際に発展し、結婚して生まれた子どもにタケモトの制服を着てほしかった」と、ちょっと残念そう。
武本会長は「楽しい学校生活を送ってほしいとの願いを込めて制服を作っている。
母校の制服を見て、それぞれの学生時代を思い出し、ＣＭの恋の行方も想像してもらえれば」と笑った。
（西山美香）
◇「学生服のタケモト」ＣＭソング
毎朝バスで出会う彼
今朝は初めて笑ってくれた
白い歯がまぶしくて
思わず横を向いてしまった私
明日こそ彼と私…
学生服はタケモト
