震度7の揺れに2度見舞われた益城町。熊本県が町に代わって進める区画整理事業は全体の7割弱にあたる319区画で仮換地と言われる土地の整理が終了、5割弱の219区画で工事に着手しています。
また、県道熊本高森線の4車線化では用地取得率が90%に達するなど、町の姿は大きく変わっています。
一方、唯一残された木山仮設団地には未だ住まいの再建を待つ19世帯が入居しています。
4階部分がつぶれるなど大きな被害を受けた宇土市役所。
同じ場所で新庁舎の建て替え工事が進められていて、先月末時点での進捗率はおよそ32%です。
宇土市によると新庁舎は基礎免震構造を採用した鉄筋コンクリート造の4階建てで、総事業費およそ49億円を投じ、来年1月の完成を見込んでいます。
熊本県内では庁舎が損壊するなどした宇土市を含む8市町が建て替えを進めていて、この1年で人吉市や八代市などで新庁舎が落成し、それぞれの地域で防災拠点の役割を担っています。
国指定の重要文化財13棟が倒壊するなど甚大な被害を受けた熊本城。天守閣は去年およそ5年ぶりに一般公開を再開。
先月までに44万人あまりが訪れ、大天守からの眺めを楽しんだということです。
70メートルにわたって地割れが発生していた行幸坂も安全対策工事を完了し、歩道を通行できるようになるなど、復興のシンボルとして計画的に復旧が進められています。
阿蘇大橋の崩落で分断された南阿蘇村。先月、国道57号と南阿蘇を結ぶ長陽大橋ルートが開通し、国の災害復旧事業はすべて完了しました。
一方、トンネルの崩落や線路が流出するなどの被害を受けた南阿蘇鉄道は未だ部分運行を続けています。