熊本県山鹿市の大宮神社は27日、境内の八坂神社で新型コロナウイルス感染症の鎮静祈願祭を行った。
疫病を鎮めるとされる親指大の縁起物「犬子［いんご］ひょうたん」約100個を特別に用意し、おはらいした後に地元幼稚園と保育園など24施設に贈った。
ひょうたんを抱く子犬をかたどった団子で、乾燥して割れることで、厄の身代わりになる意味がある。
江戸時代、京都から八坂神社を勧請する際、ついてきた子犬にひょうたんのお神酒を与えると元気になり、当時流行した疫病も鎮まったという伝説にちなむ。
禰宜［ねぎ］の杉谷健文［たけあき］さん（33）が山鹿幼稚園を訪れ、代表の園児4人に縁起物を1個ずつ手渡した。
女子園児（4）は「かわいい」と喜んでいた。
神社では例年6月15日の祇園祭「犬子ひょうたん」に合わせ、縁起物を約2千個用意してきたが、参拝者の分散を図るため、今年は11～15日に販売する。（猿渡将樹）
