天草・倉岳山頂、映えスポット 「天空の鳥居」知ってる？ SNSで神社話題、住民ら整備励む
熊本日日新聞 | 2022年11月21日 06:00
「天空の鳥居」としてSNSで話題になっている倉岳山頂神社の鳥居＝天草市
天草最高峰の倉岳（熊本県天草市、682メートル）に鎮座する倉岳山頂神社が、交流サイト（SNS）で「天空の鳥居」として注目を集め、若者を中心に県内外から多くの人が訪れている。
この機運を生かそうと、地元住民による「倉岳山頂神社奉賛会」が3月に発足。
さい銭箱を置いたり、花を飾ったりするなど神社の盛り上げに取り組んでいる。
晴れ間が広がった10月下旬の土曜日。倉岳山頂の駐車場には、福岡や習志野など県外ナンバーの車がずらりと並んでいた。
インターネットで知って訪れたという静岡県の30代の男性会社員は
「神社からの眺めは絶景。感動しました」と満足そうにスマートフォンを手に写真を撮影していた。
倉岳は古くから山岳信仰の霊山として、地元であがめられてきた。
山頂神社には、麓の三つの集落を向いてそれぞれほこらと鳥居が建つ。
中でも南東の棚底方面を向く鳥居は、背景に御所浦の島々など八代海の眺望が広がる「映えスポット」。
4年ほど前からインスタグラムに投稿されるようになり、人気が高まったという。
「平日でも多い日には、県内外から40～50人が山頂神社を訪れる」と奉賛会の中本半七会長（72）＝天草市倉岳町＝。
訪れる人が増え、ほこらの前にさい銭やお供えを置いて帰る人もいたため、「訪れた人の気持ちを無駄にしては
いけない」と旧棚底小のOBらが地区住民に呼びかけ、奉賛会を設立。
さい銭の管理など環境整備を始めた。
会員は現在28人。今後はお守り札の作製や例大祭の開催を企画している。
中本会長は「神社を訪れる人が増え知名度が上がりうれしい。活動を町の活性化につなげたい」と話している。（清水咲彩）
