７月１５日に全線再開を控える南阿蘇鉄道。９日、大きな節目の日を迎えました。
（記者）
「熊本地震からおよそ６年１０カ月難関とされた第一白川橋の工事も終え高森駅から立野駅までのレールが１つになります」
南阿蘇鉄道の犀角山トンネルの跡地でレールとレールをつなぐ締結式がありました。
南阿蘇鉄道は２０１６年の熊本地震で被災し中松駅から立野駅の区間はおよそ２５０メートルにわたり土砂が流入するなど甚大な被害があり、一時は全線で運転を見合わせました。
熊本地震と同じ年の７月に運行を再開しましたが被害の大きかった場所は不通のまま高森駅から中松駅までの部分運行が続いていました。
復旧工事が進められ９日に立野駅からおよそ１．５キロの地点でレールとレールがボルトなどで結ばれ、不通となっていた中松駅から立野駅の区間を含め全ての線路がつながりました。
（工事関係者）
「軌道の新設工事でずっとレールを引いてきたのですけども一番の山場だった白川橋梁のレールも施工も無事終わり、本日締結式を迎えられたことを本当にすごく達成できたという気持ちでいっぱいです」
そして…
「熊本地震と大雨の影響で犀角山トンネルが撤去され切り開かれた場所に１本のレールが引かれました」
復旧工事に伴い犀角山トンネルは撤去されましたが、一番の見どころだった第一白川橋梁が戻り、進む南阿蘇の復興を感じさせてくれます。
（南阿蘇鉄道 津留恒誉 専務）
「『つなげようつながろう』この１言をみんなキーワードにスローガンとして取り組んできて、それがまさに分かりやすくレールがつながると。段階的に仕上げ７月１５日の全線開通に万全の体制で整備し仕上げていきます」
今年度中は不通区間を点検車両で走行するなどし、７月の全線開通に向け第一白川橋梁なども含め試運転や運転手の訓練を行います。
2023/02/10のニュース
