熊本 阿蘇山 火口の西側に新たな見学エリア設置へ 報道公開
2023年8月2日 19時06分
40年余りにわたって立ち入りが禁止されていた熊本県の阿蘇山の火口の西側に今月、新たな見学エリアが設けられることになり、報道機関に公開されました。
阿蘇山の中岳第一火口の西側のエリアは、観光客3人が亡くなった昭和54年の噴火以来、立ち入りが禁止されていましたが、見学の機会を増やそうと、阿蘇市などが新たに整備を進めてきました。
このエリアの運用が今月10日に始まるのを前に1日、現場が報道機関に公開されました。
このエリアは、火口の南側にある既存の見学エリアよりも火口の近くにあるため、火口の全体が見渡せるほか、湯だまりもほぼ真下に見下ろすことができ、日によっては、噴気の音も聞こえるということです。
一方、危険も伴うため、このエリアに立ち入る際はヘルメットやガスマスクを積み、車内に火山ガスが入りにくくする機能を備えた専用の送迎バスで移動することになります。
阿蘇市によりますと、この新エリアで見学できるのは、
▽既存の南側のエリアが火山ガスの規制で立ち入れず、
▽新エリアのガスの量が基準を下回っている時に限られるということですが、
見学が可能な日数は、これまでの年間6割ほどから、8割ほどに高まる見込みだということです。
阿蘇市観光課の秦美保子課長は「火口のほぼ全景が見える場所に展望所を設けることができました。
多くの人にすばらしい光景を見ていただきたいです」と話していました。
