「SLあそBOY」1日限定ツアーで18年ぶり復活 鉄道ファンら詰めかける
南阿蘇村立野の山麓を走るＳＬあそＢＯＹ（谷川剛）
熊本駅を出発する「SLあそBOY」＝22日午前、熊本市西区
1988年から2005年までJR豊肥線熊本─宮地を走っていた「SLあそBOY」が22日、18年ぶりに1日限定で復活した。熊本市西区の熊本駅には多くの鉄道ファンらが詰めかけ、煙を上げて力強く出発する蒸気機関車を見送った。
復活運行は、今年7月に全線で運転再開した南阿蘇鉄道のトロッコ列車と組み合わせた日帰りツアーとして、JR九州が企画。限定200人分が発売日に完売したという。
ファンらがカメラを構えて見守る中、SLあそBOYは午前9時32分に同駅ホームに入線。同10時6分に発車した。同社の中野幹子熊本支社長は「阿蘇をもう一度走りたいと、SLも思っていたはず。ツアーの参加者には心に残る旅にしてほしい」と語った。
SLあそBOYは09年以降、「SL人吉」となって熊本─人吉を走っていたが、20年7月豪雨で肥薩線が不通になったため、21年5月から鹿児島線の熊本─鳥栖間で運行。老朽化が進んだことなどから、来年3月の引退が決まっている。（田代智也）
