熊本城復旧 続櫓下の石垣 解体・積み直しへ【熊本】
2023.09.22 18:45
熊本地震からの復旧工事が続く熊本城です。
宇土櫓に隣接する続櫓下の石垣は解体したうえ積み直されることになり、当初検討されていた「はばき石垣」は設置されないことになりました。
城内で最も高い21メートル。
熊本城を代表する石垣のひとつ続櫓下の石垣は、2016年の熊本地震で膨らみが生じ、崩落の危険があることから修理の必要性が指摘されてきましたが石垣の文化財的価値を損ねないためとして解体せず石垣表面に新たな石垣「はばき石垣」を設置して押さえる案で検討が進められてきました。
しかしこの案では空堀など遺構への影響が考えられるほか景観を損ねることから、熊本市では再度解体も含めて検討を重ねてきました。
そして、22日。
【熊本市熊本城総合事務所 馬渡 浩司さん】
「総合的に考えまして、このH443(続櫓下)石垣に関しては、解体修理を行うという判断をして復旧を行いたいと考えています」
熊本市は、改めて安定性や文化財への影響などを総合的に判断した結果として「解体して修理する案」を示しました。
【北野 博司 委員(考古学)】
「総合的に考えたときに解体案を容認せざるを得ないと考えています」
専門家で作る委員会は、全会一致でこの事務局案を承認しました。