吉田松花堂　国重要文化財指定へ　文科大臣に答申

伝統薬「諸毒消丸」で知られる熊本市の吉田松花堂が国の重要文化財に指定される見通しとなりました。24日に国の文化審議会が開かれ熊本市中央区新町にある吉田松花堂を国の重要文化財に指定するよう文部科学大臣に答申しました。

吉田松花堂は1830年代から受け継がれる伝統薬「諸毒消丸」の製造・販売をする商家で、製薬をしていた主屋の他、十五畳の大広間や茶室など9棟の建造物及び、約2120平方メートルの土地が来年、国の重要文化財に指定される見通しです。どの建造物にもケヤキの一枚板や杉の一本柱など希少な木材がふんだんに使用されており、歴史的価値が高いことなどが評価されました。

熊本市内の建造物では熊本大学の五高記念館など、6件目の重要文化財で、1994年に熊本大学工学部の旧機械実験工場が指定されて以来となります。来月10日には重要文化財への指定に先立ち、一般公開も予定しているということです。

また熊本県内では、熊本市中央区の商工クラブ店舗、宇城市の長谷川家住宅主家が有形文化財に登録される見通しです。
2023/11