週末は渋滞…熊本駅周辺 アミュ来店や旅行客増 新幹線利用のパークアンドライド、場所変更へ
熊本日日新聞 | 2023年12月23日 08:16
パークアンドライド終了を伝える看板が設置されているJR熊本駅の第2駐車場=20日、熊本市西区
熊本市西区のJR熊本駅周辺で、駐車場待ちの渋滞が週末を中心に頻発している。新型コロナウイルスの5類移行後、人流が回復。大型商業施設「アミュプラザくまもと」への来店や旅行客が増えているためだ。同施設とともに駅周辺で立体駐車場を運営するJR熊本シティは、23日から新幹線の利用客らが車を止めるパークアンドライドの指定駐車場を変更し、駅利用者が増える年末年始に備える構えだ。
同社によると、駅周辺の渋滞は秋以降の週末、起きるようになった。一帯には「アミュプラザ」に隣接する第1(約800台)と、新幹線口の第2(約800台)、駅北側の第3(約500台)の大型立体駐車場があるが、特に第1、第2は午前中に満車となり、第3も昼過ぎに埋まる状態という。
駐車場の出入り口に誘導員を配置して対応しているものの、夕方ごろまで満車が続き、近くの合同庁舎や春日小周辺で数百メートルの車列ができることも。「駐車場に入れない」「新幹線に乗り遅れる」といった苦情も寄せられているという。
近くに住む60代女性は「渋滞に巻き込まれるとなかなか抜け出せないので、週末は車では近づかない。駅は観光客も多いので熊本の印象が悪くならないか」と、〝陸の玄関口〟のイメージ悪化を懸念する。
JR熊本シティが渋滞の一因に挙げるのが、第2駐車場で実施しているパークアンドライドだ。新幹線などを使う際には割安で利用でき、こうした利用客で7割近くが埋まることもある。数日にわたって駐車するケースもあるため、回転率が悪いという。
このため、パークアンドライドの指定駐車場を比較的空いている第3に変更して渋滞緩和につなげたい考え。同社の担当者は「熊本は車社会なので仕方ない面もあるが、できるだけ鉄道やバスなど公共交通機関で訪れてほしい」と呼びかけている。(樋口琢郎)