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熊本城・監物櫓、復旧工事が終了 地震で被災した国重文

熊本城・監物櫓、復旧工事が終了 地震で被災した国重文 休園中の樹木園も24年春に再開へ
熊本日日新聞 | 2023年12月25日 18:16

復旧工事が終わった熊本城の監物櫓=25日、熊本市中央区
 2016年の熊本地震で被災した熊本城の監物櫓[けんもつやぐら](国重要文化財)の櫓本体の復旧工事が12月で終わった。防火設備などの工事を経て来春完了する予定。城内にある被災した13棟の国重文のうち、長塀に続く復旧第2号となる。

 熊本市熊本城総合事務所によると、監物台樹木園(休園中)の北側にある監物櫓は木造の平櫓(約23メートル×約6メートル、高さ約6メートル)で、内部は4室に分かれている。加藤家時代の1599~1632年ごろに建てられたとみられ、近くを通っていた豊前街道からの敵の侵入を防ぐ拠点の一つだったとされる。修理を繰り返しながら保存・維持されており、江戸期までは「長岡図書預[ずしょあずかり]櫓」と呼ばれていた。

復旧工事が終わった熊本城の監物櫓=25日、熊本市中央区

 

 熊本地震で石垣が一部崩落したほか、建物が傾いたり、外壁が破損したりした。2018年度に櫓を解体し、21年9月に石垣の復旧工事が完了。櫓の工事では柱などを修繕して元の部材のほとんどを再利用した。新たに木製の格子壁を内部の壁に添わせて柱に固定する耐震補強を施した。工事用の足場は既に取り外され、市道側から元の姿を見ることができるようになっている。

 復旧工事に伴い休園している監物台樹木園は来春に再開する予定で、監物櫓も近くで見られるようになる。再開時には期間限定で櫓内部の公開を検討している。熊本市は「重要文化財の復旧は大切な節目。来春からは多くの人に見てもらい、復旧が続いている他の施設も含め熊本城の『今』を知ってほしい」としている。(前田晃志)

復旧工事が終わった熊本城の監物櫓=25日、熊本市中央区

監物台樹木園の敷地側から見た熊本城の監物櫓(熊本市提供)