熊本市電 耐用年数を超えたレールが全体の4割
01月27日 17時53分
熊本市交通局は、大みそかに発生した熊本市電の脱線事故の現場を含め、耐用年数を超えたレールが全体の4割にのぼっていることを明らかにしました。
交通局では、耐用年数を超えたレールが脱線事故の原因となった可能性が否定できないとして、今後レールの更新のペースを上げていくことにしています。
これは、27日開かれた地域公共交通に関する市議会の特別委員会で熊本市交通局が明らかにしました。
この中で議員が熊本市電のレールの現状や耐用年数について質問したのに対し、交通局の担当者は、「熊本市電はレールの設置から30年で更新することにしているが、全線12キロのうち30年超えが40%、40年超えが4%ほどあるのが現状だ」と説明しました。
そして大みそかに発生した脱線事故の現場のレールは、設置から40年を超えていたことを明らかにしました。
熊本市交通局では、2021年度から年間で400メートルのレールを更新するとの目標値を設定していますが、経営難のなかで昨年度の1回しかクリアできておらず、「限られた予算の中でレールと、電停などほかの設備の更新の優先度をそのつど検討していた」と釈明しました。
そのうえで耐用年数としている30年以内での更新を確実に行うため、今後レールの更新のペースを上げていくことにしています。