masami71の日記

熊本市在住の72歳の年金暮らしです

日本一の「雑節」唐揚げで脚光 天草市道の駅「かかしの里」

日本一の「雑節」唐揚げで脚光 天草市道の駅「かかしの里」 牛深地域で生産、味わい深いだし 口コミで人気広がる
熊本日日新聞 | 2022年02月02日 06:07

熊本県天草市宮地岳町の道の駅「宮地岳かかしの里」の食堂で提供されている鶏の唐揚げが人気だ。
味の秘密は、牛深地域が生産量日本一を誇る「雑節[ざつぶし]」。

おいしさが口コミで広がり、リピーターも増えているという。

雑節を使った宮地岳かかしの里の人気メニュー「ハイヤ節唐揚げ定食」

f:id:masami71:20200617152342j:plain

鶏肉に大量のサバ節をまぶし、下味を付けるスタッフ=天草市
雑節は、サバやイワシなどカツオ以外の魚を原料に作られる削り節の総称。
かつお節に比べて“うま味”の成分が多く、複雑で深い味わいの上質なだしが取れる。
牛深地域が国内生産量の約半分を占め、海岸沿いに立ち並んだ魚をいぶす加工場は、親しみを込めて「納屋」と呼ばれる。
県外の卸売業者を通して、全国の料亭やうどんチェーン店のほか、カップ麺の調味原料として使用されているが、消費者の目に触れることはないため、よく知られていないのが現状だ。

f:id:masami71:20200617152341j:plain

そうした中、昨年3月にかかしの里がオープンし、施設内の食堂に雑節を使った唐揚げがお目見えした。
考案した店主の中西英雄さん(64)は「メニューに天草を代表するものを考えた時、日本一の雑節が浮かんだ」と振り返る。
中西さんは同市内でそば店「苓州屋」も経営。苓州屋で牛深産の雑節のだしを使用しており、幅広い世代に人気のある唐揚げを提供することにした。
雑節の配合や揚げ具合など半年ほど試作を重ねてたどりついた作り方は、調味料で肉をもんだ後、うま味成分のイノシン酸が雑節の中でも特に多いとされるサバ節を大量にまぶし、衣を付けて揚げる。

「魚の香ばしさと肉のジューシーさがマッチしています」と中西さん。雑節のサクサクした食感も食欲をそそる。
1日に5~6キロほど作り、売り切れる日も。店で人気のソバのだご汁が付く「みやっだけ田舎定食」(千円)、天草大王ラーメンセット(同)、ハイヤ節唐揚げ定食(750円)で味わえるほか、単品や持ち帰りもできる。

人気ぶりに、天草漁協牛深総合支所加工部会の江良浩部長(42)は「これまで料理の裏方としての印象が強かったが、牛深の『うまみぶし』としてPRしていきたい」と力を込める。
中西さんは「雑節は天草の宝。もっと盛り上げていきたい」と話し、3月のかかしの里1周年に向けて、家庭で調理できる土産用の「雑節唐揚げの素[もと]」も試作中だ。(谷川剛)