ノリ養殖「早急に支援策検討」 大西熊本市長、強風被害の漁場視察 有明海
熊本日日新聞 | 2023年2月14日 18:35
強風の被害を受けたノリ養殖漁場を視察する熊本市の大西一史市長＝14日午前、同市西区沖の有明海
熊本市の大西一史市長は14日、1月の強風で大きな被害が出た有明海のノリ養殖漁場を視察。
「現場の状況は相当深刻だ」と述べ、早急に市の支援策を検討する考えを示した。
市によると、1月24日の寒波に伴う強風を受け、ノリ養殖を手がける市内7漁協の全てでノリ網の破損や流失、支柱の倒壊といった損害が発生。
被害状況は調査中だが、とりわけ小島漁協の被害が甚大という。
大西市長は7漁協の組合長らと、西区沖にある小島、沖新両漁協の養殖漁場を漁船で巡視。
折れた支柱や、海面から浮き上がった養殖網を見て「収穫前の被害に漁業者の落胆は大きい。
ノリ養殖は市の水産業の中核を担っており、国や県にも働きかけて、できる限りのことをしたい」と強調した。
市水産振興センターによると、市内のノリ生産量は県全体の約7割を占める。
7漁協でつくる市漁業振興協議会の槌田栄一会長は「支柱や網を撤去したり、新たに購入したりするには相当な費用がかかる。漁業者がノリ養殖を続けていくためにも支援をお願いしたい」と訴えた。（河内正一郎）
