色とりどり、アオサの種付け網設置始まる 熊本・天草の海岸
熊本日日新聞 | 2023年10月5日 11:56
八代海の海岸に張られたアオサの種付け用の網=天草市新和町
熊本県天草市新和町の八代海の海岸で、香り高い海藻、アオサの養殖網を張る作業が始まった。自然に網に付く種を潮の満ち引きを利用して育てており、波打ち際の岩場のあちらこちらに、色とりどりの養殖網がお目見えしている。
新和町はアオサの県内主産地で9業者が養殖。5日朝、立[たて]海水浴場近くでは、地元の天立海産代表の松岡邦安さん(63)夫妻が1張り12枚重ねの緑や青の網(長さ18メートル、幅1・8メートル)をくいに水平に結び付けた。
「今年は水温が高く、例年より10日ほど遅れた。今後は適度に雨が降り、山の栄養分が海に流れ込んで、水温も下がってくれれば」と松岡さん。アオサの成長に伴い、来年1月初めごろ、重ねた網を2枚ずつに分けて広げる本張りを行う。収穫は2月下旬からの見込み。(平井智子)